kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年09月13日

無料翻訳比較〜2006年9月版

※以下、はてなダイアリとのダブルポスト。

さて、機械翻訳だ。

過去記事:「無料翻訳比較〜「使えるオンライン無料翻訳」はどれか。」(2006年2月):
http://nofrills.seesaa.net/article/22784796.html

翻訳エンジン比較についての過去記事(2006年7月):
http://d.hatena.ne.jp/nofrills/20060712/

7月にやってから2ヶ月経過したのでまたやってみる。

翻訳エンジンは:
- Cross TranslationでYahoo, Excite, Livedoorなど6件
http://sukimania.ddo.jp/trans/trans.php

- 訳してねっと
http://www.yakushite.net/
※「訳してねっと」では「基本翻訳」と「おすすめ翻訳(原文を解析して、最適なコミュニティの辞書を使用)」から選べるが、今回はどちらでも同じ結果となった。

今回はBBC NEWSのHave your say(ご意見をどうぞ)、テーマはDo you agree with President Bush?(2006年9月11日)から、次の文を翻訳エンジンに投げた。

I absolutely agree with President Bush. He is the exact type of leader necessary at this point in history. Both him and Prime Minister Blair will be remembered by history as great leaders. President Bush will be remembered like Former President Harry Truman for being ahead of his time and leading the country and the world in the right direction by providing an offensive mindset against a determined enemy. The terrorist threat should not be appeased but confronted. The President is doing this.

この文を選んだ理由は、英語として非常に形が整っていることがひとつ、誤訳のしようのない単純な文とともに、素材として適度に複雑な構造の文が含まれていることがひとつ、語彙が適切であることがひとつ。また、プロフェッショナルな記者がスタイルガイドに従って書いた文ではないということも理由だ。(決して、「私が人力で翻訳したいとは思えない文だから機械にやらせてみた」わけではない。)

1文ごとに見ていこう。各結果の後につけた◎、○、△、×は「どのくらい正確かつ自然であるか」の私なりの判定。採点は激甘。

I absolutely agree with President Bush.

★英文についての特記事項:
agree with 〜 「〜に同意する、〜に賛成する、〜と意見が一致する」

【Yahoo】私は、絶対にブッシュ大統領に同意します。
○英→日の翻訳としては特に問題なし。ただしこの日本語では、「ブッシュがこれからどんなことを言おうとも私は同意する」という内容であるようにも読めるので、微妙ではある。(以下同じ)

【Excite】私はブッシュ大統領に絶対に同意します。
○英→日の翻訳としては特に問題なし。

【Livedoor】私は、絶対にブッシュ大統領と意見が一致します。
○英→日の翻訳としては特に問題なし。

【fresh-EYE】私は、絶対にブッシュ大統領と意見が一致します。
○英→日の翻訳としては特に問題なし。

【Applied Language】私はとブッシュ大統領絶対に同意する。
×問題あり:日本語の助詞。

【Dictionary.com】私はとブッシュ大統領絶対に同意する。
×問題あり:日本語の助詞。

【訳してねっと】私は絶対的にブッシュ大統領に同意します。
◎自然な日本語として問題なし。

■私が人力でやるなら・・・
私はブッシュ大統領に完全に〔異論の余地なく〕同意〔賛成〕する。

★特記事項リターンズ:
absolutely agreeのabsolutelyは「絶対に」じゃなく「絶対的に」だよなぁ。なぜだろう。「絶対に」には「絶対に〜する」(= promise to do 〜, make sure to do 〜, never fail to do 〜, will surely do 〜など)というコロケーションがあるからかなあ。素で「私は、絶対に彼と意見が一致する」という日本語を見ると、例えばこれから会議があるという場合に、「私」と「彼」は同意見に達するはずだ、なぜならふだんの考え方が同じだから、といったように〈話し手の確信〉を表す表現であるという気がする。

★総合:
いずれも「翻訳結果の日本語の文がまったく意味がわからない」ところまでは行かない。Applied LangとDictionary.comの、日本語の助詞がでたらめになった翻訳結果でも、単語だけで何となく意味がわかるから、「通じる」かどうかという点ではまあ大丈夫だろう。

He is the exact type of leader necessary at this point in history.

★英文についての特記事項:
特にないように思うのだが。

【Yahoo】彼は、この点で歴史で必要な正確な種類のリーダーです。
△意味がわからない。

【Excite】彼は史上でここに必要なリーダーの正確なタイプです。
△意味がわからない。

【Livedoor】彼は、歴史のこのポイントで必要な正確なタイプのリーダーです。
○まあ意味はわかるような気がする。

【fresh-EYE】彼は歴史のこのポイントで必要な正確なタイプのリーダーです。
○まあ意味はわかるような気がする。

【Applied Language】彼は歴史で必要なこの時点で厳密なタイプのリーダーである。
×問題あり:語順のために原文と意味が異なっている。

【Dictionary.com】彼は歴史で必要な厳密なタイプのリーダーこの時点でである。
×問題あり:日本語として非文。

【訳してねっと】彼は歴史にこの時点では必要なリーダーの正確なタイプです。
○助詞がちょっと変だが、意味はわかる。

■私が人力でやるなら・・・
彼はまさに、歴史のこの時点で必要とされるタイプのリーダーである。(うーん、ちょっと硬いな。ちょっとマジメにやると、「今のようなときには、まさに彼のようなタイプのリーダーが必要なのだ」かな。これだとやわらかすぎるか。)

★特記事項リターンズ:
the exact type of leaderのexactが「正確な」「厳密な」と吐き出されるが、この日本語で「意味」がわかるかどうかが微妙。「正確な〔厳密な〕タイプ」という日本語がコロケーション的に疑問の余地があるため。

それからat this point in historyのpointが「ポイント」としか吐き出されないのは、日本語という言語を扱う上では、けっこう深刻な問題だと思う。

★総合:
この中では「訳してねっと」がベスト。


Both him and Prime Minister Blair will be remembered by history as great leaders.

★英文についての特記事項:
Both A and B will be 〜 「AとBの両方が〜だろう」

【Yahoo】彼、そして、ブレアが歴史によって覚えられている首相偉大なリーダー。
×なぜ体言止めか。なぜ「首相」が後に飛んでいるのか。なぜwillが無視されるのか。でも意味がわからないというわけではないが。

【Excite】彼とブレア首相の両方が最高実力者として歴史によって覚えていられるでしょう。
△文構造の把握は完璧なのに、great leaderの「最高実力者」という訳語はいかがなものか。

【Livedoor】両方、彼およびブレア首相、偉大なリーダーとして歴史までに記憶されるでしょう。
△意味はわかんなくないので×はつけないけれども、「歴史までに」のbyの誤訳はやばいだろう。全体の文構造の把握もちょっと微妙。

【fresh-EYE】両方、彼、また、ブレア首相は偉大なリーダーとして歴史までに記憶されるでしょう。
△Livedoorのとほとんど同じ。

【Applied Language】両方ともすばらしいリーダーとして歴史によって彼および総理大臣T0 0Nブレア覚えられている。
×日本語として非文。T0 0Nはナゾ(<Tonyじゃん? アルファベットの「O オウ」が数字の「0 ゼロ」になってるっぽい?)。助動詞willの無視。

【Dictionary.com】両方ともすばらしいリーダーとして歴史によって彼及び総理大臣T0 0N ブレア覚えられている。
×上と同じ。日本語として非文。T0 0Nはナゾ。助動詞willの無視。

【訳してねっと】彼とブレア首相の両方は偉大なリーダーとして歴史によって思い出されるでしょう。
○意味がよくわかるが、「思い出される」という訳語は惜しい。

■私が人力でやるなら・・・
彼とブレア首相の2人ともが、歴史によって、偉大な指導者として記憶されていくことだろう。

★特記事項リターンズ:
will be remembered by historyが案外難しいのね。

★総合:
この中では「訳してねっと」がベスト。

President Bush will be remembered like Former President Harry Truman for being ahead of his time and leading the country and the world in the right direction by providing an offensive mindset against a determined enemy.

★英文についての特記事項:
長い一文で、カギはandだね(for being ... and leading の構造と、the country and the world の構造と)。
be remembered for -ing 「〜したことによって記憶される」
be ahead of his time 「時代に先んじている」

【Yahoo】ブッシュ大統領は、彼の時間前にあって、ねばる敵に対して攻撃的な思考法を提供することによって右方向に国と世界を導くために、前ハリートルーマン大統領のように記憶されています。
×これはかなり重症。訳語の単位での問題点は「彼の時間前にあって」「右方向」(<笑)など。助動詞willが「〜されている」はいかがなものか。でも部分的にはよかったりする。

【Excite】ブッシュ大統領は、時代に先んじて、国を率いているためのFormerハリー・トゥルーマン大統領と世界のように正しい方向に断固とした敵に対して不快な考え方を提供することによって、覚えていられるでしょう。
×読んで意味がわからない日本語。for being ... and leading の構造が取れていないのでグダグダになっている。

【Livedoor】ブッシュ大統領は、彼の時間に先立っており信念の固い敵に対する攻撃の考え方の提供により正しい方向に国と世界をリードしているによってハリー・トルーマン前大統領のように記憶されるでしょう。
○意味が取れるかどうかは微妙なところだけれども、文構造の把握はほぼ完璧。

【fresh-EYE】ブッシュ大統領は、彼の時間に先立っているためのハリー・トルーマン前大統領および信念の固い敵に対する攻撃の考え方の提供により正しい方向に国および世界をリードすることのように記憶されるでしょう。
×読んで何となくわからなくはない日本語になってるような気がするが、文構造の把握があまりにもグダグダだ。

【Applied Language】ブッシュ大統領あることおよび正しい方向の国そして世界を導くための前大統領のようにHarry Truman断固としたな敵に対する攻撃的な考え方の提供によって時代を先取りして覚えられている。
×日本語として非文でまったくダメ。単語の辞書引きはしてくれたんだね、という程度。

【Dictionary.com】ブッシュ大統領彼の時間に先んじてあることおよび断固としたな敵に対する攻撃的なmindset の提供によって正しい方向に国そして世界を導く為の前大統領のようにHarry Truman 覚えられている。
×日本語として非文でまったくダメ。mindsetくらい辞書引いてくれよとイライラする点、Applied Languageにも劣る。

【訳してねっと】ブッシュ大統領は前方に彼の時間についてのための前の大統領ハリートルーマンのように思い出されるでしょう、そして国をリードすること、そして断固とした敵に対して不快な思考様式を提供することによる正しい指導の世界中の人々。
×文構造が取れていないのでグダグダ。

■私が人力でやるなら・・・
ブッシュ大統領は、ハリー・トルーマン元大統領のように、時代に先んじていたこと、そして、断固たる決意を固めた敵に対し攻撃的な理念を示し、国と世界を正しい方向に導いたことによって、この先も記憶されるだろう。

★特記事項リターンズ:
andは鬼門だ。

★総合:
こういうふうにandが入り組んだ文は、機械翻訳にはあまり向かない。こういう構造がまったく取れないかどうかを確認するには、下記の文をかけてみてください。なお例文はでっち上げです(内容については考えていません。例文のための例文です)。
例1:I got to the store and bought an apple and some eggs.
(私は店に着いて、1つのリンゴといくつかの卵を買いました。)
例2:We are responsible for providing care for age-related medical conditions and for developing technical and commercial proposals.
(私たちは加齢に関係した症状に対するケアを提供することと、技術的および商業的提案を開発することに責任があります。)

The terrorist threat should not be appeased but confronted.

★英文についての特記事項:
not A but B 「AではなくB」

【Yahoo】テロリストの脅威は、落ち着いてはならなくて、立ち向かわれてはなりません。
△内容がわからなくはないが、日本語としてぎこちない。

【Excite】しかし、立ち向かわれた状態でテロの脅威を静めるべきではありません。
×これはナゾな結果が。not A but Bくらい問題なく把握しましょうよ。。。

【Livedoor】テロリスト脅威は和らげられないに違いないが直面されるべきではありません。
×完全に誤訳。(というか、人間が誤訳するときのパターンなのでビックリした。)not A but Bが取れていない上に、appeasedが難しいのか。

【fresh-EYE】テロリスト脅威は和らげられてはならないが直面されてはなりません。
×Livedoorと同じ。

【Applied Language】テロリストの脅威はなだめられる直面されるべきでない。
×完全に誤訳。not A but Bを無視。

【Dictionary.com】テロリストの脅威はなだめられる直面されるべきでない。
×完全に誤訳。not A but Bを無視。

【訳してねっと】テロ脅迫は静められないが立ち向かわれるべきです。
△訳語の選び方を除いてはだいたい問題なしだが、shouldは?

■私が人力でやるなら・・・
テロの脅威には譲歩すべきではなく、真正面から取り組むべきだ。(テロの脅威は譲歩されるべきではなく、真正面から取り組まれるべきだ。)

★特記事項リターンズ:
appeaseの「譲歩する」の訳語が辞書に登録されてないのね。

★総合:
この中では「Yahoo」なら何とかなってるような気が。

The President is doing this.

★英文についての特記事項:
特になし。

【Yahoo】大統領はこうしています。
○日本語としてぎこちないが、内容がわからなくはない。

【Excite】社長はこれをしています。
△Exciteはナゾだ。。。さっきまで「大統領」と翻訳していたのに突然「社長」になってしまう。

【Livedoor】大統領はこれをしています。
◎問題なし。

【fresh-EYE】大統領はこれをしています。
◎問題なし。

【Applied Language】大統領はこれをしている。
◎問題なし。

【Dictionary.com】大統領はこれをしている。
◎問題なし。

【訳してねっと】大統領はこれを行なっています。
◎問題なし。

■私が人力でやるなら・・・
大統領はこういうことをしているのだ。

★特記事項リターンズ:
なし。

★総合:
この中では「Excite」以外なら問題なし。「Excite」も単文としてみれば問題なし。

※この記事は

2006年09月13日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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