kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2006年08月10日

'Aircraft terror plot' uncovered

私くらいに年季が入ってると、今回連想したのは、アルカーイダというよりはロッカビーだと思う。ウィキペディアの英語版の記事がとても詳しいのだけれども、とりあえず日本語版から:
1988年12月21日、イギリス、スコットランド地方ロッカビー村上空を飛行中のパンアメリカン航空103便(フランクフルト発ロンドン経由、ニューヨーク行き、乗員16名、乗客243名)ボーイング747型機が爆発を起こして墜落。同機に搭乗していた全員と、巻き添えになった住民11名の計270名が死亡した。

墜落の原因は爆弾の爆発によるもので、機内に貨物として積み込まれていたスーツケースの中に隠されていた。中にはラジカセが入っていたが、実際はセムテックスと呼ばれるプラスチック爆薬を用いた時限爆弾になっており、犯人が偽装して積み込んだ。


いずれにせよ、昨日まで「レバノン」がトップで、あとは国内ニュースとスポーツ(主にクリケット)という感じで構成されていたガーディアンのトップページも、今日はメインのニュースの欄が、このfoiled plot一色になっている。(下図、ジョン・テリーの顔のあるところは、トップニュースというよりは、文化・芸能・スポーツ欄のようなもの。)

guardian-10aug2006-thumb.png
※画像クリックでページ全体のキャプチャ画像が出ます。長さ4000ピクセル。(Firefoxのこの拡張を使いました。)

日本での報道の一例:
 【ロンドン小松浩、ワシントン和田浩明】英警察当局は10日、英国発米国行きの複数の航空機の同時爆破を狙った大規模テロを未然に阻止し、容疑者21人を逮捕したと発表した。航空機を使った手口から国際テロ組織アルカイダの関与が疑われている。英政府は5段階のテロ警戒度を最高度の「危機的」に引き上げ、厳重な警戒態勢を敷いている。英国の各空港は安全確認のため離着陸が一時禁止されるなど大混乱し、欧米を中心に世界各国に影響が広がった。

-- <英テロ未遂>米国行き航空機6〜10機の同時爆破狙う?、(毎日新聞) - 8月10日23時5分更新


警察の発表:
The full text of the statement given by Deputy Commissioner Paul Stephenson of Scotland Yard
http://www.guardian.co.uk/terrorism/story/0,,1841297,00.html

ガーディアン記事:
'Mass murder terror plot' uncovered
http://www.guardian.co.uk/terrorism/story/0,,1841140,00.html
The US attorney general, Alberto Gonzalez, said it was "suggestive of al-Qaida tactics".


・・・ありゃ、日本の報道では「当たり前」ヅラで出てくるアルカーイダへの言及は、英国のガーディアンの報道ではそんなにでっかい扱いではなく、初出箇所で米国筋から出た話ということを明示してある。(日本の報道でも、記事をふつうにちゃんと読めば、その話が米国筋であることはイヤでもわかるのだけど、最初に「誰によって」が明示されることなく「アルカイダの関与が疑われている」と書かれていることは、大きく作用する。単にライティングとして。)

別の記事では、「米国の示唆」ということが大書きされている。
US officials suggest al-Qaida link to 'aircraft terror plot'
http://www.guardian.co.uk/usa/story/0,,1841817,00.html

Google Newsで、現時点で一番新しい南アフリカの新聞の記事でも「アルカーイダの特徴がある」と、引用符つきの見出し。ワシントン発。見出しにおけるこういう引用符は極めて重要。(こういう引用符を見落とすと、どっかの誰かが言ってるトンデモですら〈事実〉として読んでしまうからね。危ない危ない。)
'Plot bears mark of al-Qaeda'
10/08/2006 16:01 - (SA)
http://www.news24.com/News24/World/News/0,,2-10-1462_1980989,00.html
Washington - A plot to bomb multiple airliners flying between Britain and the United States had "the earmarks" of an operation by the al-Qaeda network, said the head of the US federal bureau of investigation on Thursday.

Robert Mueller said investigations were continuing in the plot, foiled by British police with the overnight arrest of 21 suspects, and that it was too early to definitively say who was behind the action.

However, he said, "This had the earmarks of an al-Qaeda plot".


で、上でロッカビーと書いたのだけど、今回は荷物室にあずけるスーツケースではなく、機内持ち込みの手荷物として爆発物を飛行機に持ち込む計画だったというのだから、ロッカビーとは違うね。いや、私の場合、「英国」で「航空機爆破」といえばロッカビー、みたいな感じであらかじめセットされているので。「ロンドン、地下鉄、爆弾=IRA」みたいな感じで。

しかしまあ、別に「陰謀論」をぶちかますつもりはないのだけれど、レバノンをめぐる英国政府の姿勢について、ブレアの腰巾着みたいなヒラリー・ベンとかも公然と「いかがなものか」と言い出して、前の外相のジャック・ストロー(<イラン攻撃に強く反対)の周囲がちょいざわざわしてんな、と思ってたところにこれ。予想通りというか何というか、ブレア政権でブレアを除いては一番タカ派のジョン・リード内相(こないだまでは国防相)が水を得た魚のようにいきいきとしているし、うへぇ、ですなぁ。東京はクソ暑いし。(<関係ない。)

とりあえず、ロッカビーを知ってると、「ぎゃあ、アルカイダだ!」と慌てふためくことはないかも。なお、ロッカビーはリビアの諜報機関が関与した事件だったけれども、そのリビアは米英との関係は、最近になって「正常化」している。

なお、私は今回のプロットがアルカーイダではないとは思っていない。ただ、アルカーイダであるとの証拠は、まだ、何も提示されていない。事実としてそうであるかないかを判断する材料も与えられないうちに、「可能性が高い」「可能性が取りざたされている」「と疑われている」といった言い方で、アルカーイダであるという印象を作り上げさせられることには、ちょっとくらいは警戒しててもいい。っていうか「陰謀論」を警戒するのと同程度には、そういうのも警戒しているべきではないか、と。

※この記事は

2006年08月10日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 23:58 | Comment(1) | TrackBack(0) | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
> 「可能性が高い」「可能性が取りざたされている」「と疑われている」・・・ちょっとくらいは警戒しててもいい。

確かにそうですね.いつのまにか「可能性」の部分が抜け落ちて事実にされたりすることもありがちだし.気をつけなければいけませんね.
Posted by hatto8107 at 2006年08月11日 13:28

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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