kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年10月17日

Trafigura問題、最終決着。

※エントリの末尾に、このシリーズの最初の記事@13日のブクマコメへのお返事があります。

前記事:
2009年10月13日 Twitterと政治――英国で、今さっき起きたことの暫定的なメモ
http://nofrills.seesaa.net/article/130200643.html

2009年10月14日 Twitterと「言論の自由」―― #Trafigura, 記事まとめメモ
http://nofrills.seesaa.net/article/130220720.html

2009年10月14日 Twitterと政治、「言論の自由」―― #Trafiguraの経緯
http://nofrills.seesaa.net/article/130263912.html

2009年10月15日 この「オンライン・アクティヴィズム」は本当の問題は解決していないけれども―― #Trafiguraの事例が示すもの
http://nofrills.seesaa.net/article/130345922.html

2009年10月16日 #Trafigura について、アップデート(メモ)
http://nofrills.seesaa.net/article/130400088.html

今週ネット上で大きなうねりとなったTrafigura問題が最終決着した。Twitterというプラットフォームでこの問題の存在を多くの人々に知らせるという運動の牽引役だったWikileaksが、「全面勝利」を宣言し、「口封じを仕掛けてきた弁護士たちが、今回の件に限らず一般的に、情報公開差し止めを可能にする制度の改革をあなたがた一般国民が求めることを妨げようとする態度が軟化した」という内容のことを投稿している(日本時間の17日昼過ぎ)。


※140字で収めるためにあれこれ省略されているとおぼしき文面で、Gag lawyersは Lawyers who tried to gag the Guardianの意味。これをやられると読み解くのが非常に難しくなる。

これにともない、大手メディアで、Trafigura社とコートジボワールで不法に投棄された有毒廃棄物と「ミントン報告書」についての報道がなされるようになった。

http://www.guardian.co.uk/とりあえず、今回の一連の問題でコアとなったガーディアンのトップページをkwoutでキャプチャ。(画像内の記事の見出しをクリックすると、記事が閲覧できます。)

「ミントン報告書」そのものもPDFでアップされていて、誰でもダウンロードして読むことができるようになっている。Twitterなどで大騒ぎになる前からの事態の経緯は、How the Trafigura story came to be toldにコンパクトにまとめられている(必読、後述)。

差し止め命令が撤回されたことに私が気づいたのは、別件で記事を参照しようとデイリー・テレグラフにアクセスしたときだった。Trafigura report: poison waste dumped in Africa という記事がトップニュース扱いになっていた。(テレグラフはこの件ではこれまで静かにしていた新聞なので、報道解禁されたんだな、と。)


これが17日の午後2時ごろ(日本時間)で、そのときにGoogle Newsで確認したところ、13時間前までは確実にTrafiguraとCarter Ruckのinjunctionは生きていた。「ガーディアンの編集長が国会(下院)の議長に対し、この件での議会討論を中止しないよう要請した」という記事が13時間前だ。12時間前にはBBCで、下院議長が「議員が何を質問しようと自由」と述べているという報道記事(Trafigura方面から、議員がああいう質問をしたのはinjunctionが出ている局面でどうなのか、というツッコミが入っていたらしい)があり、FTテレグラフがそれぞれ、「Twitterでの大騒ぎ」、「ネットの反応」に注目した読み物記事を出している。(FTとテレグラフはずっと遠巻きに見て床屋談義に花咲かせてたような気がする。)

そして、8時間前に、私が報道解禁に気づいたきっかけとなったテレグラフのTrafigura report: poison waste dumped in Africa という記事が出ていて、ほぼ同時にガーディアンが複数の記事を出している。テレグラフの記事はTrafigura社の中の人にインタビュー取材したもの。ガーディアンとは別の方向からの話がこんなに早く聞けるとは。とか言いつつ、まだ全文は読んでいない。「証拠もないのに、廃棄物が原因であんなに大規模な健康被害が発生しているなどと偏った報道をされても困る」という態度をTrafigura社はとってきたのだとか、「あの報告書に書かれていることが正しいとは限りません、まだドラフトですから」とか……全文を読んだところで、日本で1950年代から1960年代にあった事例などを思い出すだけだろう。
それまで水俣湾周辺に限られていた患者の発生も、1959年始めころから地理的な広がりを見せており、このあとも根本的な対策が取られないままに被害はさらに拡大していった。その一方、声を上げることのできない患者たちの困窮はさらに深まっていった。 1960年、政府は経済企画庁、通商産業省、厚生省、水産庁からなる「水俣病総合調査研究連絡協議会」を発足させて原因究明にあたらせたが、何の成果も出すことなく協議会は翌年には消滅している。

このころ、清浦雷作・東京工業大学教授はわずか5日の調査で「有毒アミン説」を提唱し、戸木田菊次・東邦大学教授は現地調査も実施せず「腐敗アミン説」を発表するなど、非水銀説を唱える学者評論家も出現し(御用学者)、マスコミや世論も混乱させられた。

なお、2004年10月の水俣病関西訴訟における最高裁判決は、国や熊本県は1959年の終わりまでには水俣病の原因物質およびその発生原について認識できたとし、1960年以降の患者の発生について、国および熊本県に不作為違法責任があることを認定している。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E4%BF%A3%E7%97%85


ガーディアンからの経緯説明は下記。

How the Trafigura story came to be told
Staff reporter
Friday 16 October 2009 22.59 BST
http://www.guardian.co.uk/world/2009/oct/16/trafigura-carter-ruck-the-guardian

いわく:
【要旨】
Carter-Ruckが法廷にsuper-injunctionを求めたのが9月11日。これは、ガーディアンが「ミントン報告書」を公表することを妨げるもの。super-injunctionとは、injunctionの存在そのものも秘密にしておかなければならないもののこと。「ミントン報告書」は2006年にトラフィギュラ社が制作させたもので、象牙海岸(コートジボワール)での廃棄物投棄を調査したもの。ガーディアンは多数の被害者を出したこの一件を長年調査してきた。
この差し止め命令を出した判事はMr Justice Maddisonで、ガーディアンの相手は匿名扱いで、裁判所の資料も封印されており、ガーディアンは「本紙には報道禁止命令が出ている」ということも書けない状態。Injunctionが出されて以降、ガーディアン側はこの禁止命令のドラコニアンな性質を変えようと交渉を重ねてきた。

一方でミントン報告書は欧州のほかの国々では公開されており、また内部告発者が法廷によって公開を禁止されている情報をアップするWikileaksというサイトでも公開されている。

10月12日月曜日に、国会でこの週に行なわれる質問で、ポール・ファレリ議員がこのInjunctionの存在を明かすということがわかった。ガーディアンはCarter Ruckに対し、議員の質問を報じると連絡、これに対しCarter Ruckは、「記事にすれば法廷侮辱罪になる」と警告してきた。

ガーディアンの法律顧問は、一面に「国会での議事を報道しようとしたのにできない」という記事を掲載するのが最大限だとアドバイス、ガーディアンは実際にそうしたのだが、すぐにブロガーの間で調査が始まり、何が報道を差し止められているのかが解明された。(注:詳細はこちら。)Twitterなど、ネット上で人々がつながれるSNSを使って、情報が広められ、12時間後にはミントン報告書とTrafiguraのことは世界中に知れ渡り、ネットでの検索回数もトップになった。

国会議員も、法律事務所が新聞が国会での出来事を報じようとするのを封じようとしたとのことに憤りを隠さず、次の水曜(21日)に緊急討論の開催を議長に要求し、当該の弁護士事務所をthe Law Societyに通告すると言う議員もいた。(注:「弁護士資格停止」みたいな方向です。)

Carter Ruckはこれに対し、木曜日に議長宛書簡で「当該の件は審議中である」とレターを送り(注:詳細はこちら)、つまり議会での討論はできないと主張。その後、新聞が印刷の段階に入ったあとで、TrafiguraとCarter Ruckが、ガーディアンは「これらの命令は取り消されたものとして扱って」いただいて構わないと通告してきた。


この経緯説明は、次のような一文で締めくくられている。
It was a recognition that the attempts at secrecy had been defeated by a newspaper, the collaboration of the web, and parliament.

極秘にしておこうとした試みが、ひとつの新聞と、ウェブ上の人々の協力と、国会によって打ち負かされた、ということを(TrafiguraとCarter Ruck側が)認めたのだ。

ここでガーディアンが言外に強調しているのは、ウェブという新たなメディアと、新聞のような旧来のメディアは、敵対する関係ではない、ということだ。

かつて「権力」といえば王権のことだった時代から、議会制民主主義の時代になって「有権者の代表」が同時に「権力」の主でもあり(「国民主権」という名目はあれど)、また行政・立法・司法の三権がそれぞれ独立しているという時代に、その「権力」を監視する役割をマスメディアは負ってきた。ネットという器が使えるようになった今、その「権力」の監視の役割はマスメディアだけのものではなく一般人も負う(負える)ようになった、ということ。それと、監視されるべき「権力」は、今や行政や立法などに限られず、高額の報酬を払って弁護士事務所を雇い自分たちに都合の良い「合法的な」結論を導き出せる特権階級的な私企業も含む、という考え方を、非常に色濃く感じる。そのことを私は否定しない(むしろ賛成する)。



リンクはっといても数人しかクリックしないから、ここでTrafigura問題の概要を改めて示しておこう。上で参照したガーディアンの経緯説明と内容的にはかぶる。

Trafiguraは欧州の石油商社で、アフリカで有毒廃棄物を不法投棄していた。廃棄物が投棄された地域の人々の間に「奇病」が発生した。2006年にその「疑惑」がBBCなどの調査報道の対象となり、Trafiguraの投棄した廃棄物と住民の健康被害の間に因果関係があるかないかが調査され、報告書としてまとめられた。2009年9月、住民たちは企業の拠点であるロンドンの裁判所で集団訴訟を起こした。(Trafiguraの本社はオランダで登記されているようだが、拠点はロンドンだそうだ。登記は法人税の税率の関係ではないかと思う。調べてないけど。)

そして2009年9月から、公害を引き起こしているこの企業とその顧問弁護士事務所は、裁判中であることを根拠とし、自分たちが公害を引き起こしていることを把握しているということを示す証拠となる調査報告書の存在を隠蔽すべく、裁判所というオーソリティを使い、全国紙のひとつガーディアンに「口封じ」をかけていた(報道の禁止命令を出していた)。ガーディアンは記事にはできないながらも、報道解禁に向けてはたらきかけていた。

しかし今週、ある国会議員が国会という場でこの問題に言及しようとしたことで事態は急展開。この議員が国会で行なうことを予定していた質問は、当該の企業と報告書の存在、およびマスコミに対する「口封じ」に言及するものだった。これをマスコミが報道することは「国会での議事の報道」にあたり、それは「英国の言論・報道の自由」の根幹を成すものだ。しかしそれすら報道すると法的にまずいことになりそうだ、というのが今回の差し止め命令の性質だ。

そして、ガーディアンの編集長がガーディアンの記事で「(具体的には語れないけれども)ある事情で」、非常に重要なことを報道できないのだ、と極めて計算高くぼやいたことが、イアン・デイルやポール・ステインズといった超有名ブロガー(大手でコラムを書いたりテレビでコメントするなどしていて、もはや肩書きが「政治評論家」の域に達しそうな人々)が主導するブロゴスフィアや、TwitterやFacebookといった「他人の意見が目に入ってきて、興味があればつるめるサイト」で注目を集め、やがて「大騒ぎ」に発展した。

これが「大騒ぎ」となったのは、ひとつには編集長の嘆き節が見事に人々の心の琴線に触れたため、もうひとつには「謎解き」の要素があったためだろう。

後者については、あるTwitterユーザーが自宅でさくっと検索して、ガーディアンが語れない「あること」とは「Trafigura社の廃棄物投棄問題」なのだ、ということを突き止め、ある有名ブロガーも同じ結論にたどり着いた。(多くの人がいればそれなりのベースを持っている人もいて、そういうベースのある人たちが調べれば、一般に公開されている範囲の情報から、何が隠蔽されようとしているのかが判明する、という点では絶好の事例。)こういった人たちが、日本語のネットスラングでいえば「ネ申」的な活躍を見せたことがさらに話題となり、その他大勢の人々が「すげぇ」的な感情を示すためにReTweetしたりいろいろしていることがさらに話題を大きくした。

それから、ガーディアン側がそもそもの出発点で、「国会での議事についての報道ができないなんて、民主主義の根幹を揺るがしかねないことだ」と、効率的に単純化した説明をしたことは非常に効果的だった。ガーディアンという新聞やイアン・デイルのブログを読んでいるような政治的意識の高い人たちは、思想の左右を問わず、「民主主義」の危機とあらば何か一言言いたい人たちだ。そういう人たちが自分のTwitterなりブログなりで何かを書けば、その人たちの書いたことを読んでいる人たちにも伝わり、その人たちもまた別の人に伝え(TwitterでいうRTが発生する)、情報はどんどん広がってゆく。そこに、Twitter上で一般人とはかけ離れた数のフォロワーを有する著名人(このケースではスティーヴン・フライ)も加わってTwitterでは爆発的に被言及回数が増えて、関連する言葉がTrending Topicsに入る。そうすると「それって何のこと?」という程度に見に来る人たちにも話は伝わる。今回のことはTwitterのユーザーで一番多いアメリカ人にはあんまり関係のない話ではあるが、「ネットの力」とかいったことで興味を引かれる人たちは、必ずこの事例を書きとめておきたがる。

そして、政党の党首が「この件について憂慮している」とか「国会でできることはやっていきたい」とTwitterやFBに投稿し、ネットではそれが複製(ReTweet)されてまた広がり、大手マスコミも「党首がこのように発言した」というニュースバリューでそれを報じる。

こうして、「英国の裁判所が差し止め命令を出している」というものすごく地味なニュースが、その地味さのわりには高い頻度で語られ、参照されるニュースとなった。

それによって、「多くの人々が(潜在的に)こういうニュースには高い関心を抱いている」ということが示された。それは直接的、間接的に、議員たちにも影響を与えるだろう。



このシリーズの最初の記事、「Twitterと政治――英国で、今さっき起きたことの暫定的なメモ」(13日)のブクマコメへのお返事。(この記事については、確認が必要とされているようなので、お返事という形で書いておきます。)

id:bakocutei_pontaさん
政治家の呟きからツイッター波が始まったのか。

私の記事での記述が曖昧だったかもしれませんが、政治家(LibDem党首)の投稿がきっかけとなったのは当事者(ガーディアン)以外のメインストリーム・メディアでの報道です。といってもBBCだけかもしれませんが(Injunctionの性質上、ガーディアン以外のメディアもガーディアンへのinjunctionの存在を知っていたら報道ができない)。

Twitterで大きな波になったきっかけは、自分では厳密な確認はしていないのですが、83万人以上にフォローされているスティーヴン・フライだろうと思います。(スティーヴン・フライは「イラン選挙」のハッシュタグの初期においても、人々の関心を集めるという役割を果たしています。)もちろんTwitterの外で、Ian DaleやGuy Fawkes (Paul Staines) といった右派リバタリアン系大物ブロガーが取り上げたことも大きな影響力を持っています。

id:inumashさん
英国議会がガーディアン紙に対し報道規制→編集長がtwitter上でつぶやき→英国第三党党首が反応→twitter経由で批判運動→報道規制取り下げ、という流れでいいのかな?

×「議会が」→○「法廷が」(この辺はイングランドの法体系の基礎知識が私程度では説明するのがものすごく大変なのではしょらせてください。Injunctionというものについて調べればわかると思います)。

それと、「編集長がtwitter上でつぶやき→英国第三党党首が反応→twitter経由で批判運動」という流れからはいくつもの要素が抜け落ちていますし、最後の「twitter経由で批判運動→報道規制取り下げ」も大きな飛躍があります(詳細はこのエントリの本文をご参照ください)。ただしはてブの100字では書ききれないので、inumashさんが記述をはしょっておられるのなら失礼。

id:noharraさん
民主主義の基本原則!:「議会制民主主義」の国で、議会で行なわれることについて報道しちゃいけないなんてナンセンスを止めたのは、議会の外の民主主義である。

ええっと、細かいことを言うようですが、noharraさんが引用してくださった部分は一種の「皮肉」を意図しています。「正確な引用をお願いします」で解決する問題ではないので、再度自分で引用します。
……(略)……なんてナンセンスを止めたのは、議会の外の民主主義だった……ってことですかね。


※この記事は

2009年10月17日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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