kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2009年01月07日

【ガザ攻撃】トニー・ブレア大いに語る――「大丈夫、停戦もありえますよ、エジプトとの国境を封鎖すればね」

※このエントリは皮肉含有率高めです。

「カルテット」(国連、EU、米国、ロシア)の中東和平特使であるトニー・ブレア元英首相の発言が、ようやく、BBCの記事になった。何でも、ブレアはこの何日かでイスラエル当局者とファタハに会って、BBCのインタビューに答えた(のか番組に出演したのか)だそうだ。

国連事務総長とかいろんな人が「即時停戦を」と言っているのにもかかわらず、イスラエルの攻撃は10日も継続していて、それにもかかわらず、「カルテットの中東特使」のコメントは攻撃開始直後の(米ブッシュ政権の誰かのコメントとよく似た)「双方自制」みたいなもの(<真面目に読んでいませんが、ブレアの個人サイトにあります。Tony Blairで検索すれば出てくるよ)しか出ておらず、「カルテット特使」ってのは名誉職みたいなものだからということはわかっていても、ここまで「形式」を重んじないのは、Britishには例外的だとかいうくだらない皮肉をつぶやきつつ、なおかつ、2007年にストーモントの議場でああいう儀式で満面の笑みを浮かべていたのは誰だよとか思いつつ、ブレアはアメリカの勲章をもらうことになったとかいうまさにレイムダックなニュース(ブレアだけでなく、コロンビアのウリベも、オーストラリアのハワードも……よくもまあこんなに、嫌な名前ばかり並べられるものだ)でお茶をふきつつ、6日の夜(日本時間)ですよ、ブレア発言がBBCの記事になっているのを見たのは。

Gaza solution is possible - Blair
Page last updated at 09:54 GMT, Tuesday, 6 January 2009
http://news.bbc.co.uk/2/hi/uk_news/politics/7813067.stm

The conflict between Israel and Hamas can be resolved, former UK prime minister Tony Blair has insisted.
トニー・ブレア前首相は、イスラエルとハマスの間の紛争は解決できる、と自信を見せている。

Mr Blair, now a Middle East envoy, said there was a "basis" for an immediate ceasefire if the supply of arms into Gaza from Egypt was halted.
ブレアは現在中東特使だが、エジプトからガザへの武器供給が止まれば、即時停戦の「基礎」はある、と述べた。


ええと、10日待たされた挙句、これっすか。

ジャーナリストの土井敏邦さんが、1月3日付のWebコラムで「エジプトからガザへの物資の補給」について書いておられる。
http://www.doi-toshikuni.net/j/column/20090103.html


土井さんは12月末にご友人に電話をかけて通じず、1月2日に別なご友人に電話がやっと通じて、ジャバリヤ難民キャンプの爆撃の様子などを聞いた。それから、南部ラファ(エジプトとの国境の町)の様子を知ろうと、通訳をしてくれていたイブラヒムさんに電話をかけた。イブらヒムさん(職業はUNRWA学校の英語の先生)は爆撃の状況を土井さんに伝え、次のようなことを語った。
 ラファはエジプトから電気が送電されてくるが、それでも電気が使えるのは北部と同様、日に2、3時間だという。停電すればポンプが機能しないために、水の供給が困難になり、水不足に直結する。
 学校も緊急事態のため、2週間休校になっている。教員たちの給料は半分出ただけで、イブラヒムの収入は200ドルだけだった。その大きな原因は、ガザ地区の銀行に現地で通用しているイスラエル通貨シェーケルの現金が不足しているからだという。

 「小麦粉が足りない」。食料事情を訊くと、イブラヒムが真っ先に挙げた。現在、海外からの救援物資がエジプトとの国境から運び入れられる食料で食いつないでいるが、その量がまったく足りないというのだ。ちなみに救援物資の搬入は許されても、人の通行は許されていない。
 「食料のほかに緊急に必要なものは?」と問うと、「医療品」という答えが返ってきた。現在は負傷者は3000人を超え、手術のための設備や薬品が絶対的に不足しているというのだ。1昨年、私が取材した封鎖下のガザがそうであったように、手術のための麻酔ガスが不足しているはずだ。今の状況は当時の比ではないにちがいない。
 日本など外国からどういう支援ができるのか、それはどのようにガザに持ちこめるのかと訊くと、イブラヒムは、「ラファ国境に近いエジプトのアリーシュまで運び入れれば、そこから陸路でガザへ搬入できるはずだ」と言った。
 エジプトのアリーシュに送れば、それらはラファの国境から我われに届く。国境は開いている。人は通れないけど、救援物資は通れる。


ブレアが「武器が運ばれているから封鎖しろ」と暗に要求している「エジプトとの国境」は、こういう場所だ。

2006年のレバノン攻撃のときに、「ヒズボラが使っているから」という理由で、イスラエルは幹線道路をずたずたにした。それで村や集落が孤立してしまった。

ラファの国境は「ハマスへの武器が入ってくるから」という理由で完全に封鎖されるだろう。そしたら、何とか届いている支援物資もどうなるかわからない。既に国境のトンネルはバンカーバスターで破壊されている。

またか、というこの無力感。国際法って何ですか。

ブレアの発言:
But Mr Blair warned of a "more protracted campaign" if firm action was not taken and said the people of Gaza were living through "hell".
しかしブレアは、もし断固たる行動が取られない場合は「もっと長引いた軍事行動」になると警告、また、ガザの人々は「地獄」を生きていると述べた。


つまり、イスラエルと「カルテット」とやらは、ガザの一般の人たちに医薬品も食料も電気も燃料も水もほとんど手に入らないような状態をそのままに、あるいはもっとひどくして、それを「楯」にハマスにゆさぶりをかけようと、そういうことでよろしいのか。

ロシアと米国はともかく、EUと国連はこの男を「中東特使」の座に据えておくことについて、真剣に考え直すべきだ。

ブレアのプランはこういう感じ:
Mr Blair, who represents the UN, EU, US and Russia in the Middle East, said he believed discussions between Egypt and Hamas about halting the supply of arms and money to militants in Gaza were critical to securing a ceasefire.
中東について国連、EU、米国とロシアを代表しているブレアは、ガザ地区のミリタントへの武器と資金の供給を止めることについて、エジプトとハマスの間の協議がなされることが、停戦にとって必要だと考えている、と述べた。

There needed to be "clear, definitive" action to bring this about, Mr Blair said, adding that he thought all sides were willing to discuss this.
これを実際のものにするには「はっきりとした」行動が必要だとブレアは語り、すべての当事者がこれについて話し合う用意があると考えている、と述べた。

"I think there are circumstances where we can get an immediate ceasefire and that is what people want to see," he told the BBC.
「即時停戦を可能にする状況というのはあります。それこそ、人々が見たいと思っているものです」と彼はBBCに語った。


ああ、ブレアの声で脳内再生されて気分が悪い。

俺らが見たいのは国境の封鎖じゃないから。

北朝鮮のやり口のことを「恫喝外交」と言うのなら、これも「恫喝外交」と呼ばなければなるまい。

あとはもう、日本語にする気力が私にはありません。心が折れました。

Mr Blair, who has met Israeli leaders and senior Palestinian officials in recent days, called on Hamas to work towards a ceasefire to end the "appalling suffering" in Gaza.

"If they truly do care about about people in Gaza, there is a possible way that would have an immediate cessation of hostilities and that is obviously what any responsible person should try and achieve.

"For anyone living in Gaza, it is hell. It is bound to be. You are have got a situation where you are in an effective war zone."

Only a "credible" political solution towards a Palestinian state could bring peace to the region, Mr Blair said, stressing that "real change" in conditions for people in Gaza was necessary to achieve this.

Discussions between the international community and Hamas were feasible, he said, but only if there were "some common principles of agreement", namely Hamas' willingness to give up violence.

He urged the new US administration of President-elect Barack Obama to focus on the Middle East peace process, saying the issue was "absolutely central" to global security.

"If we want to resolve this, we can," he said.

"We have to grip it and sort it. If we do that with requisite dedication energy and commitment, we can resolve it."


ブレアは、北アイルランドのピースプロセスのプロトタイプ化ができないのなら、紛争解決に口出すな。ブレアには、「紛争解決」の「実績」はNIでしかないのだから。

同じ件、ガーディアン:
http://www.guardian.co.uk/world/2009/jan/06/israelandthepalestinians-middleeast

bliar-ga.png

※この記事は

2009年01月07日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


posted by nofrills at 01:00 | TrackBack(0) | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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▼当ブログで参照・言及するなどした書籍・映画などから▼