kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年11月27日

ムンバイの事件、ガーディアンの分析

ムンバイの事件について、ガーディアンのこれ系のツートップ、リチャード・ノートン・テイラーとジェイソン・バークが相次いで分析記事を出しています。

リチャード・ノートン・テイラーはガーディアンのsecurity部門のエディター。大ベテランです。

ジェイソン・バークはパキスタンとアフガニスタンとアルカイダを取材してきた記者で、下記の本の著者。
4062124769アルカイダ
Jason Burke 坂井 定雄 伊藤 力司
講談社 2004-09-11

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以下、それぞれの記事タイトルとリード文の直訳。

リチャード・ノートン・テイラーの記事:
Mumbai attacks have al-Qaida echoes, but tactics differ
While the terrorists seem to be Islamist militants they are not simply the usual suicide attackers
Richard Norton-Taylor
guardian.co.uk, Thursday November 27 2008 11.35 GMT
http://www.guardian.co.uk/world/2008/nov/27/mumbai-terror-attacks-terrorism1
タイトル:ムンバイの攻撃はアルカイダを思わせるが、戦術が異なる
リード文:テロリストはイスラミズムの武装勢力のようだが、彼らは単にいつもの自爆攻撃者ではない

ジェイソン・バークの記事:
What do the Mumbai attacks mean globally?
The range of possible culprits is large, but the jumble of tactics and targets seems to indicate a homegrown Indian outfit
Jason Burke
guardian.co.uk, Thursday November 27 2008 12.24 GMT
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/nov/27/mumbai-terror-attacks-india1
タイトル:ムンバイの攻撃が全地球規模に有する意味とは何か
リード文:実行犯として考えられる者の範囲は広い。しかし戦術と標的がごちゃごちゃであることは、インド育ちの人々であることを示しているようだ

……このあと、概要あり。

リチャード・ノートン・テイラーの記事:
Mumbai attacks have al-Qaida echoes, but tactics differ
http://www.guardian.co.uk/world/2008/nov/27/mumbai-terror-attacks-terrorism1
ノートン・テイラーがこれを書いたときにわかっていたことと、既に語られていたことのまとめで、「これからどうなる」という検討を末尾で行なっている記事です。一読した限り、ノートン・テイラーのいつもの緻密さがあまり感じられず、かなり急いで出した記事かなという印象です。まあ実際に出た時間も早いんですが。

概要:
ムンバイで西欧の標的と見なされる豪華ホテルが攻撃された、アルカイダに違いない、という反応は性急で単純で、そしておそらく結論を誤らせるものだ。

確かに、この事件のテロリストはムスリム過激派のようだ。人質を取ったとしても自分たちが殺されることになるということは想定していただろうが、9-11以降ロンドンやイラクで行なわれ、現在ではアフガニスタンでも見られるような自爆は行なっていない。

「デカン・ムジャヒディーン」と名乗る集団が犯行声明を出している。彼らについてアルカイダ関連の集団だという分析もある。「デカン」とはインド中南部のデカン高原のことだろう。

アルカイダに触発された過激派とは異なり、彼らの要求は以前からあったようなもので直接的だ。つまり、インドで投獄されている「ムジャヒディーンたち」を解放せよ、といったものだ。しかしながら、アルカイダの戦術に似ている点がある。同時多発であるということだ。

この12ヶ月でインドで行なわれた攻撃について犯行声明を出しているのは、「インディアン・ムジャヒディーン (the Indian Mujahideen)」と「ラシュカール・イ・タイバ (Lashkar-i-Taiba)」(純潔の軍団)という2つの集団である。彼らの攻撃の大半は、通勤列車とか市場といった無防備な標的に向けられてきた。今回のムンバイの事件では戦術が異なっている。標的は「西洋のもの」で、爆弾を設置して立ち去るのではなく、突撃している。

ある専門家は、この事件を9月20日にパキスタンのイスラマバードで起きたマリオット・ホテルへの爆弾攻撃と比較しているという。"Jihad: From Qu'ran To Bin Laden" の著者であるリチャード・ボニー教授だ。

彼によると、マリオットホテル事件と今回の事件との違いは、ムンバイでは同時多発だったこと、西洋人が選ばれて人質となったことだという。「この攻撃はより危険で、より綿密に計画されているように思われる。インド政府系のものを標的とせず、経済標的と、『西洋の同盟者』標的として選んでいる。」

「インディアン・ムジャヒディーン」は、「インド育ちのミリタント」と説明されるが、以前、「インドにおける60年に渡るムスリムの迫害」に対し「非限定的戦争 open war」を宣言している。

「ラシュカール・イ・タイバ」は「インドによるカシミールの占領」への攻撃を行なっているとの声明を出している。

イージス・ディフェンス・サービシズ (Aegis Defence Services) のドミニク・アームストロングは、「ヒンズー教過激派による攻撃がモスクに対するものであることが多い。これらの攻撃【注:原文の段階から「これら」の指示対象不明】は、インドに以前からあった宗派的な文脈にあるものではなく、イスラミストによるもののように見える。つまり国境を超えたもののような雰囲気がある。アルカイダの特徴も見られる。ただしアルカイダといってもおそらく本体ではないだろうが」との見解である。

問題となることのひとつとして、パキスタンの出方が挙げられよう。インドではポピュリストが受けを狙って、インドでの攻撃はすべて背後にパキスタンがいるのだと非難しているが、それに対する反応、そしてパキスタン政府がインド政府にどこまでの弔意を示すかという点。


名前が挙がっている組織について。「インディアン・ムジャヒディーン」は今年5月のジャイプールでの連続爆弾攻撃の犯行声明を出している組織。ごく新しい組織のようです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Indian_Mujahideen

「ラシュカール・イ・タイバ」は、1991年にアフガニスタンのクナールで結成された武装組織で、MDIというイスラム原理主義組織の武装ウィング。パキスタンでの法的ステータスとしては非合法組織で、米国からテロ組織指定されてもいる(2003年)。2002年の戦闘では北部同盟を敵とする側(つまりタリバンとアルカイダの側)。2006年のムンバイの列車爆破など。
http://en.wikipedia.org/wiki/Lashkar-e-Toiba
The Lashkar-e-Taiba group has repeatedly claimed through its journals and websites that its main aim is to destroy the Indian republic and to annihilate Hinduism and Judaism. LeT has declared Hindus and Jews to be the "enemies of Islam", as well as India and Israel to be the "enemies of Pakistan".


……バークのほうは28日に。相変わらず難解で、今日のような日にはちょっと無理。

→書きました。知識がものすごい豊富な人が、頭の回転がものすごい速いときに書いたものという印象。
http://nofrills.seesaa.net/article/110360866.html


※この記事は

2008年11月27日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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