kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2008年09月04日

ロンドンで文化財登録されている「ライヴハウス」

2日に「メールでいただいた質問」へのお返事をエントリにしたのだが、もうひとつ。これも時間がかかってすみませんでした。

質問内容(要旨のみ。文面は書き換えてあります):
Astoriaについての記事を読みました。「ということは、Astoriaのあの建物はlisted buildingではない、ということだが」とありますが、ロンドンのコンサート・ホール、ライヴハウスなどでlisted buildingになっているものがあるのでしょうか。


ロイヤル・アルバート・ホール……みたいなのは別格ですからそれらはおいておいて。

まず思いつくのは、カムデンのRoundhouseです。これは「Grade II*」に指定されています。60年代のサイケデリック・ロックの文脈で有名なハコです。確か、90年代はほとんど使われてなかったけれど(私が聞いた話では「不況の影響」とのことだったけど)、2000年代になってよりオフィシャルな用途で活用されるようになっています。

で、Roundhouseのウィキペディア記事の下部から、Grade II* listed buildings in Londonの一覧を見ると:
http://en.wikipedia.org/wiki/Category:Grade_II*_listed_buildings_in_London
このランクは登録文化財の上から2番目のランクです。Old Bailey(The Central Criminal Court)からTrellick Towerまで、という感じでたくさんあります。英国では、建物が元々の用途とは別の用途で用いられていることも多く、「ライヴハウス」といっても元の建物は19世紀に全然別の用途で建築されていたりするのですが、Grade II* のリストで「ライヴハウス」系はRoundhouseだけかな。

一方で、演劇の劇場は数多く挙がっています。リストの途中までしか見ていませんが:
- Apollo Victoria Theatre ウエストエンド。これはアールデコなんですよね。
- Battersea Arts Centre クラッパム・ジャンクションのところ。ヴィクトリアン赤レンガで元々はBattersea Town Hallだった建物。外側しか見たことないけど美しいです。
- Broadway Theatre, Catford 
- Criterion Theatre ウエストエンド。
- Garrick Theatre ウエストエンド。
- Her Majesty's Theatre ウエストエンド。
- Hackney Empire 単に建物が見たくて、たまたまボックスオフィスが開いていたので係の人に声をかけて、入り口のところだけ見せてもらったことがあります。きれいですよ。

このランクのひとつ下、Grade IIの物件は:
http://en.wikipedia.org/wiki/Category:Grade_II_listed_buildings_in_London
こっちは、Freemason's HallからBattersea Power Stationまで、Centre PointからShaftesbury Theatreまで、という感じですが、「ライヴハウス」系では、やはりカムデンのKOKO(旧Camden Palace)が指定されています。

で、そもそもこの登録はどういう基準になっているかというと、イングランド&ウェールズの場合:
http://en.wikipedia.org/wiki/Listed_building#England_and_Wales
Grade I: buildings of outstanding architectural or historic interest.
Grade I: 建築物として、また史跡として極めて重要なもの。

Grade II*: particularly significant buildings of more than local interest.
Grade II*: その地域にとって重要という範囲を超えて特に重要性が認められる建築物。

Grade II: buildings of special architectural or historic interest.
Grade II: 建築物として、また史跡として重要なもの。

……基準の設け方が実は私も今ひとつわからないのですが、とにかくそういうことになっています。教会は別個で基準を設けていたりするみたいで、まあそこらへんはイングランドらしく、一見きれいにオーガナイズされているようで実はオーガナイズされていない、という状態にあるようです。

そういえばGrade II*は廃止の方向、というのがしばらく前に報道されたのだけれど(Grade IIに統合される)、それはどうなってるんだろう……。

なお、イングランド&ウェールズの場合、このGrade指定の権限を有するのはEnglish Heritageというan agency of the Department for Culture, Media & Sport、つまり文化省の外局で、法律でその権限を与えられています。なのでEHのサイトを見ればいろいろとわかる……はずなのだけど、まあそこらへんはイングランドらしく、一見きれいにオーガナイズされているようで実はオーガナイズされていな(以下略。つまり、どこに何が書かれているのかよくわからないサイトなんですが。
http://www.english-heritage.org.uk/

で、先日Tescoについてちょっと書いたときにflickrで画像を検索して見かけたのですが、ロンドン西部にあるHoover Building (Grade II listed: 元々掃除機のHooverの工場で1932年の建築、アールデコ様式) がTescoになっています。というか、「アールデコなTesco」という不思議なものになっています。flickrのユーザーネームdiamond geezerさん(笑: 「ダイヤモンドな奴」は成句です)のCCフォト:
Hoover Tesco, a CC photo by diamond geezer on flikr

ウィキペディアにも写真があります。これは1993年撮影。(Tescoのロゴが今とは違う。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Image:HooverBuildingTescoEntrance.jpg

http://en.wikipedia.org/wiki/Hoover_Building によると、1980年、この近くにあったアールデコ様式の工場(ファイアストーンの工場)が、所有者が文化財登録申請をしている期間中の8月終わりのバンクホリデーに取り壊されてしまい、申請許可証(登録証)は取り壊された翌日に発行された、という、あまりにもイングランドっぽいことがあったとのこと(誰ですか、アーサー・デントのごとく鏡をのぞいて「黄色い」とつぶやきたくなっているのは)。Hoover Buildingも同じようになる可能性があったのだけれども、本館が1980年に、食堂部分(現在Tescoになっている部分)が1981年にGrade II* に登録されて、今に至る、と。本館のほうはTo Letで出てます。
http://www.hooverbuilding.co.uk/index.html

内装が美しすぎる。泣ける。
http://www.hooverbuilding.co.uk/the-past.html



補足:
Grade II* とかGrade IIの物件の写真を見てみると、アールデコ建築が多いように見えるのだけれど、現実にはロンドンにはアールデコ建築はそう多くはない(のに、1980年にはふつうに取り壊されていた)。ロンドンは基本的に18世紀と19世紀の建築物がものすごく多くて、次に多いのが20世紀後半の建築。ヴィクトリアンの壮麗な(派手な)ゴシック・リバイバルのものなどは、東洋人である私には「まるでお城のよう」だし、印象に残りやすいし、実際に美しいのだけれども、別に珍しくはないというか、あれらをいちいちListedにしていったら大変なことになるだろうなあ。

※この記事は

2008年09月04日

にアップロードしました。
1年も経ったころには、書いた本人の記憶から消えているかもしれません。


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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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