kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2018年09月28日

注目され続ける極右活動家「トミー・ロビンソン」ことスティーヴン・レノンと、ネット上の支持者

tommyrobinsontt27sep.pngふとTwitterの画面を見たら、UKでTommy RobinsonがTrendsに入っている。「また何かやったのか」と見てみると、オールド・ベイリーに出廷したことがニュースになっている。そういえば確かおととい、「トミー・ロビンソンが出廷する日が迫り、大勢の支持者が詰め掛けることが予想されているので、その日は周辺のパブは臨時休業」というニュースを見かけた。おそらく商業の側の自主的な休業判断だろうが、経済的に実害と呼べるであろうものが出ているわけだ。ロンドンは大変に大きな都会なので同一視はできないが、ベルファストの「旗騒動」においては政治的示威行為で経済的に影響が出たという前例を、彼らイングランドの極右活動家たちも十分に踏まえてはいるだろう。その方向性で影響力をweaponiseするということにならなければよいが。

……などということを、しとしと降る雨でとても寒い東京(今日は17度で、明日は25度以上の予報)でぼんやりと考えつつ、Twitterの画面を見てみた。いつもと同じく、報道機関のアカウントからのフィードと、反極右・反レイシズムの調査団体Hope Not Hate (HNH) のフィードが並んでいる。

HNHの今日の最初のフィードは、活動名「トミー・ロビンソン」ことスティーヴン・レノン(スティーヴン・クリストファー・ヤクスレイ=レノンというのが本名)についてまとめられた記事だ。「ロビンソン」ことレノンの名前は、英国、特にイングランドで売れるようになってからもう10年ほどになるが、ここ数年は北米でも名前を定着させつつあるし、さらにここ数ヶ月はスティーヴ・バノンが欧州で極右の連携と連帯をさらにステップアップさせるために活動を活発化させる中で「ロビンソン」ことレノンが注目されている。「ロビンソン」ことレノンは、もはやイングランドの「ローカルな活動家」ではなく「グローバルな極右のシンボル」になりつつあるような印象を私も抱いている。

そういう展開に寄与した要因のひとつは、今年3月、Twitterがレノンを恒久的に出禁にしたことだろうし、さらに大きな要因は逮捕や起訴だ。2017年5月、彼は法廷内でカメラを使用したことにより「法廷侮辱罪」で有罪となった。その後、2018年5月には、判事により報道が規制されていた裁判(ロビンソンらが「ムスリムの連中がいたいけな子供たちを食い物にした」と糾弾している事件。なお、イングランドでは白人によっても同様の事件は引き起こされているが、彼らは加害者が白人の場合は「子供を守れ」的な言動はとっていない)について、法廷の建物の外でネットで実況中継を行い、「平安を乱した罪」で逮捕された。これが広く英語圏の極右の間で「トミー・ロビンソンを解放せよ」というハッシュタグ運動となって広まった

その経緯は、ウィキペディアでは次のように(ソースを細かく示しながら)記載されている。

【続きを読む】
posted by nofrills at 03:00 | todays news from uk | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年09月26日

"dehumanize", "less than human" と「人間以下」: Twitter社のブログと翻訳ギャップ

「なぜそういう反応が?」――26日午後、「人間以下」というフレーズがTwitter上ので話題になっているのを見てみたら、私にはイマイチわからない光景が展開されていた。どうやらTwitter社が規約を改定する方針を示したようだが、日本語圏で起きていることは意味が取れない。ギャグというかボケているのかもしれないが、おもしろくないし笑えない(重複表現)。こういう場合、疑うべきは「文化の違い」で、このケースもまたそのようだった。私は生まれも育ちも日本で母語は日本語で日本のパスポートを持っているのであらゆる点で日本人だし日本の文化にどっぷりつかっているはずだが、ネット上の日本語圏とはいろいろと分かち合えていないのだから(例えば漫画には興味がないのでその話題はわからないし、90年代からネットを使っているが「テキストサイト」とかはほとんど知らない。ちなみに生魚が嫌いで寿司は食べられず、村上春樹も読んでいなくてジャパニメーションとかちょっとかんべんしてくださいっていう感じで、つまり西洋のインテリや日本通が「日本人」と聞いて思い浮かべる人物像ともかけ離れているので、挨拶後のスモールトークの段階での「気まずい沈黙」の経験は多い)。

そういう場合、私は私にわかる圏で、その言葉をめぐって何が起きているのかを把握すればよいだけだ。そのときのメモが私にしては多くのretweetsをいただいていたので、こちらにも投稿しておこうと思う。

そもそもその話題のフレーズ「人間以下」とは何なのか。いや、「以下」だとか「未満」だとかじゃなく(それ、この文脈ではかなりどうでもいいことです。揚げ足取り)、社会科学系としてはUntermenschを連想せざるを得ないじゃないっすか。Twitterがついにネオナチ(ヒトラーとナチズムの信奉者)を直接標的にしたのか?
Untermensch (... underman, sub-man, subhuman; plural: Untermenschen) is a term that became infamous when the Nazis used it to describe non-Aryan "inferior people" often referred to as "the masses from the East", that is Jews, Roma, and Slavs – mainly ethnic Poles, Serbs, and later also Russians. The term was also applied to most Blacks, and persons of color, with some particular exceptions, such as the Japanese. Jewish people were to be exterminated in the Holocaust, along with Romani people, and the physically and mentally disabled. ...These concepts were an important part of the Nazi racial policy.

Etymology
Although usually incorrectly considered to have been coined by the Nazis, the term "under man" was first used by American author and Klansman Lothrop Stoddard in the title of his 1922 book The Revolt Against Civilization: The Menace of the Under-man. It was later adopted by the Nazis from that book's German version Der Kulturumsturz: Die Drohung des Untermenschen (1925).


ナチスがその政策において用いたこの "Untermensch" という用語は、上述の通り、英語では "subhuman", "under-man" と表される。その英語の用語の意味を英語で解説すると、 "less than human" となる。今回「人間以下」(少し後に「人間未満」に改訳されたらしい)として日本語圏でぶんぶん飛び交っているのは、この "less than human" を直訳したフレーズであるようだ。

……と、話はここでは終わらない。どうやら今話題の "less than human" は、ナチスも採用した人種主義思想の用語という文脈にあるものではないらしい、ということに気付くまでには、ほんの2秒程度しかかからなかった。「人間以下」というフレーズだけでおちゃらけている(&自分たちがそもそもTwitterが何を言っているのかを理解していないということを把握せずに、何かを生産的な形で考察しているつもりになっている)日本語圏を一歩出てみたら、それは明白なことだった。

【続きを読む】
posted by nofrills at 22:30 | i dont think im a pacifist/words at war | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む