kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=


2015年04月30日

《The + 比較級 …, the + 比較級 〜》の構文のバリエーションで、最上級が用いられている実例(補記:「私はオレンジジュース」式の文について)

こういうものは、「実際にこういう実例がある」ということを知らなければ、そういう例があるのかどうかを探すこともできないし、「こういう実例がある」ということを記録しておかなければ、大量の現物にまぎれて探せなくなってしまうのでメモ。

《The + 比較級 …, the + 比較級 〜》で「…すればするほど〜」という構文は、普通に教育課程で英語を履修していれば、高校で誰でも習っているはずだ(ただし2013年以降の日本の高校英語のことはわからん)。私は高校時代に下記の例文で覚えた。

The more you have, the more you want.
(持っているものが多いほど、ますますほしくなる)

この前半が、比較級ではなく最上級になるパターン。めったに見ないが、ないわけではない。その実例を今読んでたBBC記事から:
We continue to appeal to anyone who may have knowledge of people with similar intentions. The earliest we can intervene to prevent terrorism the better.
http://www.bbc.com/news/uk-32521780


記事の内容は、「学習障害のある少年を標的に定め、友人として近づいた上でそそのかしてテロ行為を行わせようとした18歳男子に有罪判決」というもので、それはそれで別途見ておく必要があると思うが、ここでは英語の例文だけ。

引用したのは警察の人のコメントで、「(有罪になった被告と)同様の意図を持っている人のことを知っている方がいらしたら、ご一報いただきたい。われわれ(警察の対テロ専門部門)が(可能な限り)最も早く介入することができれば、より状況はよくなる」という意味。

"The earlier we can intervene ..." としても、たぶん《意味》は同じだが、この文例での "The earliest" という最上級には、込められている感情がある。ただしこれ、文法としては「間違っている」と扱われる(「間違っている」という扱いの例)。スタンダードな英文法では、この構文は「間違っている」ので、「通例、言わない」とされているはずだ。

同じように、「間違っている」とされているものに、「わたしはオレンジジュースです I am orange juice」がある。言語学ではこういう文を「うなぎ文」と呼ぶ(「ぼくが注文するのはうなぎです」を「ぼくはうなぎだ」と言うことから)。それについて、過日、非常に有益なページを見たので、それについてもついでにメモしておきたい。

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ケン・ローチの旧作が、オンライン・レンタルにけっこうあることに気づいた。

その映画について、IMDBのユーザー・レビューにこうある。
This first part of the film rings amazingly true and it is easy to figure out why. As a matter of fact, "Fatherland" tells the true story of his main actor, Gerulf Pannach. A protest singer himself in East Germany, jailed in the seventies, forced to emigrate to the West; Pannach performs his own songs, the most remarkable of which being his aptly titled "Singing the Blues in Red".

【要旨】この映画の最初のパートは非常にリアリティがあるが、その理由はすぐにわかる。この映画は、主演をつとめたGerulf Pannachの実体験を伝えるものだ。彼は東ドイツでプロテスト・ソング(体制や現状を批判する政治的な歌)を歌っていた歌手で、1970年代に投獄され、西ドイツへ出ることを余儀なくされた。映画ではPannachは自分の曲を歌っている。中でも印象的なのはSinging the Blues in Red (「赤の中でブルーズを歌う」。つまり「共産圏でアメリカの音楽を歌う」) という曲だ。この曲名もよい。

http://akas.imdb.com/title/tt0091035/


……と、唐突に書いているが、数年前にまとめてDVDが出たケン・ローチの旧作が何本も、オンラインのビデオレンタルで見られるということにさっき気づいたのだ。配信業者は1つではないと思うが、たとえばAmazonの「インスタント・ビデオ」には、『リフ・ラフ』、『カルラの歌』などがっつり揃っている(『麦の穂を揺らす風』、『ルート・アイリッシュ』など最近の作品も揃っている。ただし『ケス』や『大地と自由』はないし、日本では確かケーブルの映画専門チャンネルでしかやっていない北アイルランドもののごっついのもない。長編デビュー作の『夜空に星のあるように』もDVDだけだ)。

冒頭で参照しているIMDBのレビューは、1986年の『ファザーランド』についてのもの。日本未公開でソフトもなかったものが数年前にようやくDVD化された作品で、私もまだ見ていない。Amazonでのレンタルは標準画質で432円、高画質で540円(別の配信業者では別の価格設定かもしれない)。私の場合はパソコンで見るだけだから標準画質で十分だろう。

オンライン配信(インスタント・ビデオ):


DVDももちろんある。Amazonでのレビューは、配信ではなくDVDのほうについてる。
ファーザーランド [DVD]ファーザーランド [DVD]

リフ・ラフ [DVD] レイニング・ストーンズ [DVD] カルラの歌 [DVD] レディバード、レディバード [DVD] 夜空に星のあるように [DVD]

by G-Tools


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2015年04月28日

歴史と伝統の英国のトレンドから、今日は「エド・ボールズの日」なので、政治家とITについて振り返ってみよう。

エイプリル・フールはもう古い。Twitter時代は「エド・ボールズの日」で決まり!



というわけで、今のUKのTrendsのトップ項目は、当然、「エド・ボールズの日」!



ただし今年は、総選挙直前(あと10日ほど)ということで、例年より控えめなお祝いとの現地報告。 (・_・)



※以下、解説。

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宗教保守の支配域から。(※中東ではありません)

英国は総選挙モードだが、総選挙が微妙に微妙な存在である北アイルランドではかなりの程度は通常運転のようだ。ストーモントの自治議会はもちろん、ウエストミンスターの国会とは日程的には関係ないので、通常モードで運営されている。総選挙では、前回2010年に「妻が若い愛人を作っていた」とか「妻がその愛人に便宜をはかっていた可能性がある」とかいったスキャンダルに見舞われたDUP党首が議席を落とし、アライアンス党のナオミ・ロングが議席を取った東ベルファスト選挙区は注目されているが(今回、DUPは数年前にベルファストのロード・メイヤーをつとめた若手をこの選挙区の候補者としている)、全体的には、北アイルランドでどういう選挙結果になるかより、ブリテンでの結果(おそらく、2010年と同じ「単独過半数なし」のhung parliamentになるだろうと見られている)次第で北アイルランドの地方政党がウエストミンスターの中央議会で持ちうる影響力についてがもっぱらの関心事であるようだ。

といっても、注目されているのは宗教右翼(キリスト教原理主義)のDUPだけなのだが。(シン・フェインは「議会不出席主義」のため議席をいくつ獲得してもウエストミンスターの政治には関わらないし、ほかの政党は物の数に入るほどの議席数は獲得しそうにない。ちなみに2010年の北アイルランドでの選挙結果はこちら。)

そのDUPが、2010年ごろは多少は「現代化」する気配を見せていたのだが、2012年12月以降ダラダラと続いた「旗騒動」後に、その「リベラル路線」は完全に消えた。北アイルランドでは、「保守強硬派」で鳴らして出世したユニオニスト政党のリーダーが「リベラル」路線を取ると失脚することになるというジンクスがあり(UUPのデイヴィッド・トリンブルが典型)、ピーター・ロビンソンはそういうふうにはなりたくなかったのではないかとも言われている。その結果として、2013年後半の「ハース交渉」は、あれほど時間と人手をかけて交渉したのに合意に必要な「妥協」がなされなかったのだが、その後もDUPの「強硬」路線は維持。というか、ストーモントの議会が機能してんのか、という状態。

ほかの政党、というかシン・フェインにも「過去」という問題がついて回り(彼らは「過去」について、北アイルランドで望まれているような態度は取らないだろう。なぜなら「北の政党」ではなく「全アイルランドの政党」なので)、北アイルランドでは「政治が機能してんのか」という点についてのジョークが今もまだ定番化したままだ。「紛争」が終わって、15年以上経過しているのに。

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2015年04月27日

プロパガンダ映像で「もっと早くに来ていればよかった」と語る若い医師……「医療の充実」があの暴力集団の正当化に用いられている。

プロパガンダ映像の中で「みんなもおいでよ」と呼びかけている若い医師がFBのページに残しているのは、「ごく普通の西洋人の若者」の顔だという。好きなテレビ番組は、アメリカのテレビマンガのFamily GuyやAmerican Dad、アメリカのシットコムのHow I Met Your Mother……趣味はサーフィンやキャンプ。アバター(アイコン)はウェットスーツを着てサーフボードを小脇に抱えている笑顔の青年だ。

先日、「イスラム国」を自称する勢力(ネットスラングで「イスイス団」、本稿では「ISIS」と表記)が、その支配域における「医療の充実」を宣伝するビデオをアップした。私は現物は見ていないが、報道記事によると、ISIS系のソーシャル・メディアのアカウントで流されているその映像は、「まるでドラマのオープニングかと思うような作り方」がされたスタイリッシュなものだそうだ。ISISのプロパガンダ・チームが英国出身なのだろうけれど、英国の国民健保、NHS (National Health Service) をパクったようなロゴで、ISHS (Islamic State Health Service) の存在を誇示し、設備も整い、ぴかぴかに手入れされた(おそらく)ラッカの総合病院の各診療科を、複数の医師が順繰りに紹介してみせているそうだ。

Islamic State NHS-style hospital video posted
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-32456789
24 April 2015

このビデオに出てくる医師のひとりが、オーストラリア人だという。「アブ・ユーセフ」と名乗るこの医師は、「これが僕のジハード」、「もっと早くにISISに加わっていればよかった」と語り、西洋諸国の医師や医療関係者に対し、ISIS加入を呼びかけている。

The Australian doctor, who calls himself Abu Yusuf, says he travelled from his home country to join IS and is using his medical skills "as part of my jihad for Islam".

He is shown treating newborn babies in incubators, in a section of the video set in the hospital's apparently well-equipped paediatric ward.

Speaking directly to camera, he says he wished he had joined IS sooner. He calls on doctors and other medical professionals in the West to join the group.


あからさまな「勧誘」。「このきれいで立派な病院で、君も大義のために自分の能力を生かさないか?」という誘いだ。

この「アブ・ユーセフ」医師が誰であるのかがわかったと、IBTが豪州の報道をまとめて伝えている。


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チェコのリバタリアンが、「マイクロ国家を作った」と聞いて(リバタリアニズムは米国製)

10年ほど前(主要な関心事が「イラク戦争」だったころ)だと思うが、ネットのフォーラムかブログ(and/or コメント欄)かメーリングリストのような個人が発言をする場で、チェコ共和国の人が「ソ連と社会主義を否定するあまり、思想的にアメリカかぶれに傾いている現状」について書いていたのを読んだことがある。いわく、人々は「ソ連は絶対悪」であり、したがって「アメリカは絶対善」であるという粗雑な二元論で、コカコーラとマクドナルドと、"Greed is good" (当時、そういう標語があった。"Think locally, act globally" というのと対置、あるいは並置されるように)を危険なほど無批判に受け入れていると。アメリカの消費主義・資本主義をそれ自体評価して受け入れるのではなく、ソ連を批判するためにアメリカを崇拝するのが当たり前だという前提がある、という内容だった。国際的に、GWBの「あれか、これか」論法("Either you are with us, or you are with terrorists")が「わかりやすい」と評価され、「リーダーシップを発揮」することが一種のドグマ化していたころのことだ。チェコ共和国はイラク戦争をいち早く支持していた(今確認すると2003年1月末の時点で「支持」の共同声明を出した欧州8カ国のひとつだった)。

その話の流れの中でだったと思う。チェコは「自由主義(リベラリズム)」ではなく「リバタリアニズム」が、無視できない影響力を有していると知らされたのは。

リバタリアニズム (libertarianism) とは:
他者の自由を侵害しない限りにおける、各人のあらゆる自由を尊重しようとする思想的立場。自由主義が20世紀以降、個人の社会的自由の達成ために、私企業などの経済的自由の抑制や、福祉などによる富の再分配を是認してきたのに対し、それらをも最小化すべきとする。自由至上主義。完全自由主義。(「デジタル大辞泉」)

※辞書のこの定義からは、「直接民主制」への絶対的な信奉(「代議制」、「議会制民主主義」の否定)という要素が零れ落ちている。「俺らの知らんところで、俺らの生活に関わることを決めるな」というリバタリアンの主張は、分析したり解説したりするときには軽視しすぎないほうがいいと思う。それと、この「思想」が「アメリカのイギリスからの独立」にルーツを持っていることも、きわめて重要だと思う(つまり「ボストン茶会事件」。2009年に始まったアメリカの「ティー・パーティ運動」がリバタリアンの思想の最もわかりやすい例といえる――それが「思想」と呼びうるものであれば)。

チェコであれほかの国であれ、ナチス・ドイツに組み込まれてしまったことのある国では、全体主義に結びつきうる「国家の権威・権力」への警戒心が高い、というのは想像に難くなかった。また、冷戦の世界秩序の中で「共産圏」の側に組み込まれていた東欧諸国は、さらに「個人の自由と国家の統制」についての考え方が、深い部分で「西側」とは違うのだということは、ポーランドからの報告でも読んだことがあったと思う。2000年代半ばは、イラク戦争と同時に、EU(欧州連合)において超国家的な(国家の上に、さらに個人の意思とは無関係の)「権威」を明確に形作ろうとする「EU憲法」が大きな関心事で、これら「リバタリアン」的な傾向を有する理念が人気の国々では、この「署名だけで終わった」(未発効)国際条約に対する態度・判断は、最終的に国民投票でNonの結論を出して「EU憲法」を葬り去ったフランスやオランダ以上に、はっきりと拒絶的なものだったかもしれない(ハンガリーなどは国民投票ではなく議会での批准手続きをとったし、チェコは最終的に批准の手続きとしての国民投票を中止してしまったので、推測の域を出ないが)。

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2015年04月22日

2015年04月20日

危なく、非常に厄介なアドウェア(?)をインストールするところだった。Googleの検索結果1位だからって、信用しちゃいけない。

PCのトラブルに対処しているときに、地雷を踏みそうになったので、簡単に記録しておく。

「地雷」というのは、「悪名高い厄介な『無料ソフト』」だ。まず第一に、その「無料ソフト」は、「マルウェアを無料でスキャン・検出する極めて高性能なソフト」をうたっているが、その実、無料なのはスキャンと検出だけで、検出されたマルウェアの除去は有償になる。そこまでならよくある「無料体験版」かもしれないが、私がインストールしそうになった当該の「無料ソフト」はさらに輪をかけてめちゃくちゃなものだ。自分でマルウェアをインストールしておいて「これをアンインストールできるのは私だけなのでお金払いなさい」と言ってくるという、自作自演というか非常にたちの悪い当たり屋というか押し売りというか……というシロモノだ。黒翼猫さんという方の技術関係のブログにわかりやすいエントリがある。
手口としてはこうだ

・無償で、ウィルスのスキャンができることを謳う / フラッシュ広告で、このパソコンはウィルスに感染していますと表示し、今すぐスキャンソフトをダウンロードすることをすすめる(ユーザーがこのソフトをインストールして有償契約をすると広告主は多額の報酬をもらえるようになっている)
・インストールすると複数のマルウェアと一緒にアドウェアをインストールする。
・そのうちのひとつをウィルスとして表示する。
・有償版でアンインストールできるのはこのソフトだけですと薦める。
・有償版を入れると6ヶ月ごとにクレジットカードから自動引き落としされ続ける。


「広告で、このパソコンはウィルスに感染していますと表示し……」というと、多くの人が「ああ、あれだな」、とピンと来ると思う(→実例のキャプチャ)。しかし、私が遭遇したのはその手の広告経由ではなかった。一見まともそうな「技術解説のブログ」経由である。

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2015年04月19日

(小声で)PCがトラブっています。

表題通り。ようやくのことでSAFEモードでの起動にこぎつけましたが、ぐったり。どうやらWindows Updateのぐぬぬ。

※この投稿が予約した通りに投稿されている場合、まだ問題と格闘中であるか、疲れ果てて倒れています。いろいろとすみません。
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2015年04月15日

「圧力」と「プレッシャー」について、また私はなぜツイートを消したのかについて。

日本語というのは一種摩訶不思議な言語で、カタカナ語になると意味合い(ニュアンス)が変わるものがある(変わらないものもあるが)。どういうものがどう変わるかというのは、イマイチはっきりしないかもしれない。言葉というのは社会の中で人に実際に用いられるときにどういう意味・意味合いで用いられるかによるので、いろいろと定量化しづらい。でも「ごはん」と言うか「ライス」と言うか、という例はとてもわかりやすいだろう。英訳するとすればどっちもriceとしかできない。(なお、最近は「ライスとごはんを呼び分けられる日本語すげぇ、日本すげぇ」っていう論理展開するのが流行ってるけど、それ、小学生の反応なので……。英語だってflowerとblossomを言い分けますよ。日本語ではどっちも「花」ですよね)

これは、「日本語で言えばいいのに、わざわざフォーリン・ワードでセイする」という「ルー語」的なこととも少し違う。「ごはん」と言うか「ライス」と言うか、「花束」と言うか「ブーケ」と言うかは、日本語の中で相応の時間を過ごした人ならば、文脈によってよりしっくりくる方が判断できる。人々はどういうときに「わざわざ」カタカナ語を用いるか……というより、なぜ元からの日本語(多くが漢語由来の日本語だが)があるものについて、カタカナ語が日常的な語彙に取り入れられるのか、という点についてはアカデミックな研究・分析があるはずだ。

ということを思ったので、さっきこのような記事について、このように書いた。「書いた」というか、参照している記事のうち、自分で書きとめておきたい部分(80字強)をコピペした。何を書きとめておきたかったかというと、「圧力」と「プレッシャー」だ。



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2015年04月09日

ISISによるフランスのテレビ局へのサイバー攻撃について、そして改めて「彼らの中には技術系の専門家がいる」という事実について

8日(現地時間)、フランスを拠点とするフランス語国際放送の衛星・ケーブルテレビ局、TV5Monde(テヴェ・サンク・モンド)が、pro-ISISのハッカーたちによるサイバー攻撃を受け、Facebookが乗っ取られてプロパガンダを流す場として利用され、またどういうことなのか詳細はわからないが、衛星放送もできない状態にされた、ということがあった。(わかっているのは、Pro-ISISであるということと、以前のpro-ISISのハッカーたちと同じ画像を使っているということくらいで、そのハッカーたちがISISの支持者なのか、それとも組織のメンバーなのかはわからないし、つまり「支援者の勝手連」的なものなのか「組織のセル」的なものなのかもわからない。)

攻撃者はまた、米国主導の対ISIS軍事作戦に参加しているフランスの軍人の(本人ではなく)親族の個人情報(と攻撃者が述べているもの)をまとめてどーんとウェブに公開もしているとのことで、少し深刻に受け取っておくべきかもしれないと思う。フランスでは行政もかなり慌てている様子だ。

これについて、攻撃の発覚から報道、局の説明などのツイートをアーカイヴしておいた。日本語圏と英語圏の報道の要旨も添えてある。

フランスのテレビ局が、ISIS(イスラム国、イスラミック・ステート)支持者のサイバー攻撃を受けた。
http://matome.naver.jp/odai/2142855281300186801


攻撃対象とされた局は、ウィキペディア(英語でも日本語でも)を見ても何か大げさな文言で宣伝っぽいなあという印象が先に立ってしまい(「世界で4番目の規模を誇るテレビチャンネル」と言われても……)、実際にその放送を見たことがない私では漠然としたイメージしかつかめないのだが(新聞でいえば「タイムズ」なのか「デイリー・エクスプレス」なのかがわからない。どういう人が何を目的に見ているのか、どの程度見られているのか、など)、今回の攻撃の影響の大きさについては:
For three hours on Wednesday night, between 10pm and 1am, all broadcasts were brought down in a blackout by hackers claiming allegiance to Isis. The hackers were able to seize control of the television network, simultaneously hacking 11 channels as well as its website and social media accounts.


先日、日本語圏でもウェブサイトが改竄され、"Hacked by Islamic State" というメッセージが画面に出てくるということが多発して、警察が注意喚起を行なうという事態が発生したが、今回のフランスのテレビ局に対する攻撃はそれとはまるで異なる。

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2015年04月06日

北アイルランド、まだ活動を継続している武装組織によるイースター蜂起記念行事は、完全に無風だったわけではないとの報道。

先のエントリで書いたことが不正確だったので改めて。

「不正確だった」ことがわかったのは、さっきベルファスト・テレグラフのトップページをチェックしたときである。



orz...... まだやるんか

としか反応できないのが正直なところだが。


北アイルランドのニュースから、"show of strength" (強さ・武力の誇示)というフレーズが消えて久しい。Provisional IRAは停戦していてもUDAやUVFが(特に12thの時期に)活動していたころ(IMCが監視していたころ)は、よくニュースに出てきていた。懐かしいなあ……ではなく、もういいだろうという気分だ。Bel Telさんでもついにdissident republicanではなくdiehard republicanという表現が飛び出しているあたり、いろいろ察してしまう。

何があったかというと、4日の土曜日(グッドフライデー翌日)に、ラーガンのSt Colmans GraveyardでContinuity IRAの「軍事パレード (show of strength)」が行なわれ、ガン・サリュートが行なわれたということだ。

が、"Lurgan" で検索してもBelTel以外は記事が出てこないので(ラーガンの地域メディアでさえ取り上げていない)、要するに「スルー推奨」ということかもしれない。それでも、2015年のイースターにこういうことが行なわれていたということは事実なので、一応書いておこうと思う。

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「発言するならこのくらいのことは知ってて当然」、「先行研究くらい踏まえるべき」が、イマイチ通じない。

「物を知らないにもほどがある」ってことなんですけどね。

テレビとか新聞とかに発言の場を持っていて、「知識人」とか「論客」とか「社会派」とか「ご意見番」などと見なされている/呼ばれているような人について、「それについて発言するのなら、このくらいのことは当然、前提としているだろう」ということがある。何も分野違いのこと(例: 「英文学者だって、元素周期表くらいは覚えてますよね」)や、一般教養的なこと(例: 「シェイクスピアの名前くらい誰だって知ってますよね」)ではなく、その発言者の立場ならば、当然知っているだろうと見る側が想定しているものがある、ということだ(例: 「英文学者ならばシェイクスピアは当然踏まえてますよね」)。

しかしそれがそうでないこともある。「えっ、そんなことも知らないんですか!」と、テレビを見ていたり新聞を読んでいたりする人が「知識人」に呆れかえることになる。上の例でいうと、英文学者でシェイクスピアを踏まえていない人が、英国の文学史について語っちゃっていれば、見ている側は呆れる……というかガッカリするだろう(英文学は広範なので、シェイクスピアは分野が違うんですよー、ということはあるかもしれないが)。期待が大きすぎてそうなることもある。「ねーねー、英語、できるんでしょー?」っていう人(「英語ができる」=「辞書がいらない」だと思い込んでるレベルの人)から不意打ちで彼女の分野の専門用語を英語でどう言うかと質問され、「辞書を見ないとわからない」と答えて白眼視され、「辞書見ていいんなら、私だって英語できるよーwww」と嘲笑されたことがある。

個人的には、日本が国連安保理の常任理事国入りを目指すとかいうことで小泉首相(当時)が熱弁をふるっていた時期に、テレビ番組でコメンテーターとして出演していたあるベテラン・ジャーナリストが、どう考えても安保理の基本的な仕組み(常任理事国と非常任理事国とか、常任理事国の拒否権とか)を知らずに適当なことをしゃべっていて、司会者(アナウンサー)が冷や汗をかきながらそういった基本をそれとなく解説する(ベテラン・ジャーナリストに向かって「あなたの意見は前提が間違っている」ということを伝える)という場面を見て、ぽかーんとしてしまったことがある。そのジャーナリストが「私も専門外なのですが」という態度だったならわかるが、「その分野についていっぱしの知識があって語れちゃう人」として出てきていて、壮絶な基礎知識不足を露呈していたんである。

そんなときにそのジャーナリストに対し、「貴重な公共の電波で中学の授業みたいなことするなよ。そのくらい勉強してから出てこいや」と(多くの場合乱暴な言葉遣いで)思うか、「あなたの思い込みのおかげで、改めて基本が確認でき、それが周知されました。感謝」みたいな(「起きていることはすべて善」的な)ことを思うか、という大まかに2通りの反応がある。

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ダブリン、99年目のイースターで式典が行なわれている。

ぼーっとしていたので気がついていなかったがイースターだった。





We declare the right of the people of Ireland to the ownership of Ireland and to the unfettered control of Irish destinies, to be sovereign and indefeasible. The long usurpation of that right by a foreign people and government has not extinguished the right, nor can it ever be extinguished except by the destruction of the Irish people. In every generation the Irish people have asserted their right to national freedom and sovereignty; six times during the past three hundred years they have asserted it in arms. Standing on that fundamental right and again asserting it in arms in the face of the world, we hereby proclaim the Irish Republic as a Sovereign Independent State, and we pledge our lives and the lives of our comrades in arms to the cause of its freedom, of its welfare, and of its exaltation among the nations.

http://en.wikisource.org/wiki/Proclamation_of_the_Irish_Republic


この「アイリッシュ・リパブリック(アイルランド共和国)」は実現していない。こんにちあるのは、「リパブリック・オブ・アイルランド(アイルランド共和国)」である。

この宣言から、来年(2016年)で100年になる。来年の「イースター蜂起100周年の行事」は、大きく注目されることになるだろう。

以下、今年の行事のログ。

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2015年04月05日

花の終わりを記録(メモ)する。

4月3日、すごい風が吹いた日、街のそこかしこにあるソメイヨシノの木の周囲には、ちぎれた枝が落ちていた。

Broken


東京、既に雨やら風やらで散っていた桜の花は、今年はあの風で終わった。

Burial

The dead (countless)


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2015年04月01日

辞書に載ってないかもしれませんが、政党の役職のChairmanは「幹事長」です。確認手段など。

はてなのid:miyakichiさんが、ブログで「英国同性婚実現から1年。反対派の予言はこんなに外れてました」という記事を書かれている。「反対派の予言」というか、「宗教右派のホモフォビア言説」で、当方、北アイルランド見てるおかげでそんなのはもう慣れっこっす、問題ないっす、全部スルーするっす(北アイルランドは、プロテスタントの側でトップクラスの政治家がヤングアース論者だったりするので、あえて「程度」と言うけれど「ホモフォビア程度」を気にしていたらニュースが読めない)という態度が身についているのだが、こうして並べていただくと壮観である。

miyakichiさんのブログは、英国のPinkNewsという媒体の記事を紹介していて、言及されているのは英国の人がほとんどだから、「英国の宗教右派」(特に何度か出てくる「スコットランド自由教会」)について何か日本語で参照できるものがあればご紹介したいところだが、あいにく私は日本語でのそういう資料については心当たりがない。日本語圏で「キリスト教は〜〜〜」でひとくくりにしちゃう人があまりにカジュアルに多いこと(それも「知識人」の間でも多いこと)はなんだかねえと思っているのだが、それについて何かを発言することは私がブログという場でできることでもなく、自主的にしたいことでもないし、しなければならないことでもない。

さて、そのPinkNewsの記事で最初に挙げられているのが、保守党の重鎮、ノーマン・テビット(元下院議員。引退後、1992年に一代貴族に叙せられたので今は上院議員)の発言である。この人はIRAのボム(ブライトン爆弾事件)で自身も重傷を負い、夫人を殺されかけたのだが(30年以上経過した今も、夫人はボムで負わされた障碍とともに生きている)、政治的・思想的には、正直ちょっとかんべんしてくださいといいたくなるほどゴリゴリの人で、「英国会議員が国家元首への忠誠を誓うのをやめにして、選挙民に忠誠を誓うべきだ」という主張が出たときに反対論を唱えるうえで「じゃあ何か、これからはEU本部に忠誠を誓うのか」と反駁するなど、なんでもかんでも自分の土俵で極論にして語りたがる傾向があり、私はものすごく苦手だ。余談だが、現在英国は(あまり表舞台ではないところで)1980年代の保守党の大物政治家(たち)による子供に対する性犯罪の横行とその隠蔽というトピックが関心を集めており、ノーマン・テビットはまさにそのときの保守党政権の中にいたのだが、同僚たちが「子供をレイプしていた」ということについて、この人は何と言うのだろうと思っている(その件は進展があるとしたらこの5月の総選挙の結果が出たあとだ)。

で、そのノーマン・テビット、1985年から87年にかけてChairman of the Conservative Partyを務めているのだが、そのchairmanは「党首」ではない。「幹事長」である(ついでに言うと、テビットについて「こういう人」と説明するときに持ち出すべきはChairmanの経歴ではなく、サッチャー政権の閣僚歴任者であること、特に産業貿易大臣の経歴だろう)。

PinkNewsの原文より:
The former Conservative Party chairman Lord Norman Tebbit has discussed...


ウィキペディアより:
A member of the Conservative Party, he served in the Cabinet from 1981 to 1987 as Secretary of State for Employment (1981–83), Secretary of State for Trade and Industry (1983–85), Chancellor of the Duchy of Lancaster (1985–87) and Chairman of the Conservative Party (1985–87). He was a member of parliament (MP) from 1970 to 1992, representing the constituencies of Epping (1970–74) and Chingford (1974–92).


このchairmanが「党首」ではなく「幹事長」であるということは、なぜか英和辞書を見ても載っていない(どころか「総裁」という訳語が多数の中のひとつに表示されていたりする!)のだが、ほかにこの役職を務めたことのある人の経歴説明で確認が取れる。以下、その確認の方法を簡単に書いておく。


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posted by nofrills at 05:00 | TrackBack(0) | 英語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

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