kafranbel-aug2011.jpgシリア緊急募金、およびそのための情報源
UNHCR (国連難民高等弁務官事務所)
WFP (国連・世界食糧計画)
MSF (国境なき医師団)
認定NPO法人 難民支援協会

……ほか、sskjzさん作成の「まとめ」も参照

お読みください:
「なぜ、イスラム教徒は、イスラム過激派のテロを非難しないのか」という問いは、なぜ「差別」なのか。(2014年12月)

「陰謀論」と、「陰謀」について。そして人が死傷させられていることへのシニシズムについて。(2014年11月)

◆知らない人に気軽に話しかけることのできる場で、知らない人から話しかけられたときに応答することをやめました。また、知らない人から話しかけられているかもしれない場所をチェックすることもやめました。あなたの主張は、私を巻き込まずに、あなたがやってください。

【お知らせ】本ブログは、はてなブックマークの「ブ コメ一覧」とやらについては、こういう経緯で非表示にしています。(こういうエントリをアップしてあってもなお「ブ コメ非表示」についてうるさいので、ちょい目立つようにしておきますが、当方のことは「揉め事」に巻き込まないでください。また、言うまでもないことですが、当方がブ コメ一覧を非表示に設定することは、あなたの言論の自由をおかすものではありません。)

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2017年01月16日

"Hard Brexit" 決定のお知らせが流れ、恫喝外交が始まり、「フェイク」という言葉自体がpost-truth化している。

普通にニュースを見てた人には何の意外性もないだろう(特に「2017年のお茶ふき初め」となったEU大使の辞任のニュースの後では)。EU離脱を決めた英国が、具体的にどのように離脱するかについて、「ハード」で行くという結論を出したという。今度の火曜日に予定されている首相演説で明示されるのだそうだ。(なお、「ハード・ブレグジット」がどういうものかについては2016年11月のニッセイ基礎研究所のこの文章がわかりやすいと私は思うが、ほかにも各報道機関やシンクタンクでたっぷり解説されているから、「それってなあに」という人は各自検索して好きなものを読めばいいと思う。)

英国の各メディアが伝えている。私が読んだのはガーディアンだが、元報道(演説原稿のリーク)はサンデー・テレグラフのようだ。ガーディアンは最もコアな「残留」論者に近い媒体で、最後の最後まで「ソフト」路線、それも「EU残留に限りなく近い離脱」的なものを求める論調の新聞である(日々、ガーディアンとBBCだけ見てると、たまに見るテレグラフやタイムズにぶったまげることになる)。

Theresa May to say UK is 'prepared to accept hard Brexit'
Guardian staff and agencies, Sunday 15 January 2017 08.48 GMT
https://www.theguardian.com/politics/2017/jan/15/theresa-may-uk-is-prepared-to-accept-hard-brexit

(日曜日だからガーディアンではなくオブザーヴァーのはずなのだが、記事クレジットが「ガーディアン・スタッフ」なので以下も「ガーディアン」として扱うことにする)

Theresa May is to announce that the government is prepared to accept a clean break with the EU in its negotiations for the UK’s departure, according to reports.

In a speech to be delivered on Tuesday, the prime minister is said to be preparing to make clear that she is willing to sacrifice the UK’s membership of the single market and customs union in order to bring an end to freedom of movement.

An article in the Sunday Telegraph cites “sources familiar with the prime minister’s thinking” as saying that May is seeking to appease the Eurosceptic wing of her party by contemplating a “hard”, or “clean”, Brexit.


"「ハード」なブレグジット" という表現(これは「ソフト・ランディング」、「ハード・ランディング」にならった表現である)を、 "「クリーン」なブレグジット" と言い換えるというのは、プロパガンダの初歩のようなことだが、実際、Brexit支持の媒体で行なわれていることだ(日本語圏では、報道もシンクタンクも「ハード」という表現を使っているようなので「クリーン」はあまり知られていないかもしれないが、「ハード」も「クリーン」も同じことである)。

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2017年01月14日

BBCも「偽ニュース(デマ)」の検証に本気出していくとの由。でもそもそも「偽ニュース」って何だろね

前項は、本当はトリストラム・ハントの話は導入部にして、これからここに書くことを本題にしようとしていたのだが、書いている途中でだるくなってきたので切り上げて、ハントの辞職だけで読めるようにまとめたものだ。

というわけで本題。

10年ほど前に「ポスト・ロック post rock」という「音楽のジャンル」の命名によって新たなマーケットが開けたように、「ポスト事実(脱事実、事実以後) post-truth」という概念が広く共有されることで、この「恐ろしい美」(イエイツ)の時代に、新たな共有スペースができるかもしれない。「かもしれない」と書いたが、それはmayよりももっと薄く遠い可能性だ。それを濃い可能性にするために、やっていかねばならないこと(英語でいうjob)が山ほどあるというのが現状だろう。

6月の英国でのEUレファレンダム(Brexit)も、11月の米大統領選も、民主的手続きにのっとった投票によって勝った側は、デマや陰謀論をばらまきまくって感情を煽るという手法をとっていた。それも「裏でコソコソ小細工」とかいうレベルではなく、正面から堂々とやった。Brexitに至ってはありえないほどめちゃくちゃな嘘まで使われた(「EUに流れている巨額の金をNHSに回そう」論など。今思うと、日本での「霞ヶ関埋蔵金」とちょっと似てたかも)。「文明化された社会の理性ある人々(国民)」なら信用できると判断せず、投票先から外すはずのデマゴーグは、しかし、最終的に勝利を収めた。「文明化された」云々ってのは、たぶん想像の産物でしかなかったのだろう(2016年に関するベネディクト・アンダーソンの分析を読みたかった)。というか私の目には、「イラク戦争という大嘘を推進したエスタブリッシュメント(政治家であれメディアであれ)」に対する不信が大爆発して、ストーンズのPaint It Blackばりに「全部嘘で塗り尽くしてしまえ!」という感情的ムーヴメントが起きているように見える「どうせ全部嘘だったのだから」と。(イラク戦争は、そのくらい、深い傷となっている。そのことを誰がどのように認めるか……11月の米大統領選前の共和党の「重鎮たち」に関する報道を見て、めったなことでは死なないはずの希望が死んでいくのを私は感じたけどね。)

I look inside myself and see my heart is black
I see my red door, I must have it painted black

Maybe then I'll fade away and not have to face the facts
It's not easy facing up when your whole world is black


かくして、デマや陰謀論、裏づけのないただの印象論の類を「とりあうべきではない(とりあう必要はない)」と扱ってきた文明社会のエスタブリッシュメント(彼らは常に「歴史の正しい側」にいた。「過ち」をおかすのは、ナチス・ドイツであれソ連であれ、彼ら以外の誰かだった)が、その「フフン」という態度を一変させ、「デマ検証」のような(彼らにとっては)ハンパな仕事に乗り出している。1月12日にはついにBBCが本気出すってよということが伝えられた(詳細後述)。

factcheck-ggl.png元々、「デマ検証」というか「ファクトチェック」は、記事を人目にさらす前に内部で行なう工程のひとつであり、それ単体で表に出すようなものではなかったのだが(だから「ハンパな仕事」なのである)、ソーシャル・ネットというインフラが整備され定着して、「個人の日記」のようなものであっても大手新聞と変わらないように機能することがあるというのが日常的になったあとでは、「うちがうちの名前で出すものには、うちが責任を持つので、うちの内部でしっかりチェックする」的な「内部」は、解体されずにはいられない。「内部」だけ守っていても、それが立っているプラットフォームが侵食されてしまえば元も子もない。足元のプラットフォームを守るために、「内部」が外に出てくるのだ。今、Googleを fact check で検索すると、右の図のような結果が表示される。このフレーズで検索することはあまりないのではっきりとしたイメージがあるわけではないが、1年前なら、このように「ファクトチェッカーが乱立している」ような状況は見られなかっただろう(「デマ検証」は、Snopes.comやMuseum of Hoaxesのような「都市伝説や陰謀論、詐欺対策専門の情報サイト」がやってることで、一般的な報道機関が扱う場合は個別の記事でやっていたと思う)。

ソーシャル・ネット上では何年も前から「ファクトチェック」系のアカウントは存在していた。アイルランド共和国(まさかと思うような誤解が日本語圏でちょっと流行っているようなので一応書いておくが、アイルランド共和国はナショナリズムゆえにアイルランド語を掲げてはいるが、実際に日常の生活や政治の場で使われている言語は英語であり、アイルランドは英語圏である)の首都ダブリンで立ち上げられたベンチャーのStoryful(2013年12月によりによってNews Corpに買収されたが)は、特にTwitter上に流れている情報が事実であるかガセかについてのチェックを行なうなどするファクトチェック専門の会社で、「中の人」たちは(2000年代のアイルランドの不況で縮小された大手メディアを去った)ジャーナリストなど経験豊富な「裏取りの専門家」たちだ。クライアントは基本的に大手メディアで、Storyfulのおかげで「釣られずに済んだ」メディアも多くあるだろう(以前、何のときだったか、BBC NewsがStoryfulのチェックについて大きく書いてたことがあった……あれかな、欧州の活動家気取りのアーティストが「シリア内戦についてのニセ映像」を「意識啓発のため」とかいって流したときかな)。今はTwitterでは「今日のニュース」のフィードと、ほのぼの系動物映像などを流しているが(Storyfulはソーシャル・メディア・ユーザーの映像のライセンシングも行なっている)、以前はTwitterで直接debunkingを行なっていた時期もある。

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英国的な、あまりに英国的な(ヴィクトリア&アルバート博物館の新館長)

デマや陰謀論、および、よりマイルドなところでは「ただの印象論」によって行なわれる情報操作が、「文明化された社会 civilised societies」において急にリアルなものとして立ち現れて、「ポスト事実(脱事実、事実以後) post-truth」という言葉を与えられ、概念化したのが2016年だった。「総体としての人々(国民)は、常に理性的・合理的で賢く正しい選択をする」というそれまでの暗黙の前提を、唐突にひっくり返したのが、6月のBrexitだった。

それまでは、「デマ・誤情報・印象論による煽動」が「民主的な意思決定」の末の勝利につながるということは、少なくとも表向きは、現代の英国のような文明世界の盟主たる国で起きるようなことではなかった。フレデリック・フォーサイスなどの小説家が物語の舞台とする「アフリカの小国」(植民地主義的な見方でいえば「辺境」)や、政府が情報統制をがっつりしている社会主義人民共和国的な国でならば起きる、というようなことだった。

Brexitの英国の政治は、いちいち日本語になりゃしないようなニュースを見ていると、実にカオティックで非生産的で、何にもならないことを延々とやってきた。レファレンダムの結果が出た瞬間、保守党の政治家たちは内部分裂と権力闘争を開始し(ドラマ "House of Cards" そっくりと評された。現在では米国版が有名な作品だが、オリジナルは90年代の英国政界ドラマだ)、労働党の政治家たちは野党 (the Official Opposition) として「離脱派の嘘」を追究するどころか、「EU残留に全力を尽くさなかった党首」(彼は「トニー・ブレアのような勝利を収めることはできない」人物とみなされている。実際、そうだろうと思うが)を下ろすことに全力を傾け始め、労働党の党員たちはますます党首ジェレミー・コービンへの支持を固めて、9月の党首選挙ではコービンがバカ勝ちした。これを私は個人的に「労働党の自殺」と呼んで、そのようにTwitterには投稿している。

そういった非生産的な流れを、いかにも英国らしく静かにしめくくったのが、「コービン下ろし」で活発に動いていたトリストラム・ハント議員の華麗なる転職というニュース(1月13日)だろう。

彼は元々ケンブリッジ大学で歴史学を修め、ロンドンのクイーン・メアリ&ウエストフィールド大で教鞭をとっていた学者である(専門はヴィクトリア朝の社会史。そういう人がマイルエンドにある大学で教えるなんて、マンガか、というようなことだ)。学者時代から、BBCの歴史番組をやったり、大手メディアにコラムを書いたりしていた。親が労働党の人で、功績を認められて2000年にトニー・ブレアによって一代貴族に叙せられているのだが、その親も学者だし、トリストラム・ハント自身パブリック・スクール出のエリートである。若いころから労働党で活動してきたが、政界入りしたのは2010年の総選挙のとき。健康に問題があって引退する議員のあとを受ける労働党候補として、唐突にストーク・オン・トレントの選挙区から立候補した(このときの候補者選定の経緯にはいろいろありそうで、地元の元々の労働党の組織が「反発して対抗立候補」ということにまでなっている)。最近では、2014年の大学教員組合のストライキを破って講義を行なったこと(しかもテーマが「マルクス、エンゲルスとマルクス主義の成立」って、すごいジョーク)で批判にさらされ、大穴のコービンが当選した2015年の労働党党首選では、候補4人のうち最も強くトニー・ブレアの路線を継承していると見られたリズ・ケンドールを支持し、ネットで個人が何の遠慮もなく発言できる場では、トリストラム・ハントをめぐる批判は、私が見るに、「怨念」とか「瘴気」といった域に達していた(今のカジュアルな日本語では「ハントへのヘイトがすごい」などと表されるかもしれない)。

その彼が、このたび、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館の館長となるため、議員をやめるそうだ。これは、お茶ふくのも忘れて真顔で「そうですか、それはようござんした」とカップの中のお茶を一口含んで熟考の間を取って反応せざるをえないくらい、英国的なニュースである。ヴィクトリア朝の研究者にとって、V&Aの館長は、まさに最高の仕事、dream jobだ。

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2017年01月07日

be missingの実例メモ

hattongdntwt.pngさっきTwitterの画面を見たら、Hatton Gardenというフレーズ(地名)がTrendsに入っていた。この地名、ご記憶の方も多いだろう。2015年に大ニュースになった地名だ。

場所は大まかにいえば「シティ」の一角である。もう少し詳しく見ると、ロンドン中心部を東西に走るOxford Streetを東に進んでいくと、Tottenham Court Road駅から東は通りの名前がNew Oxford Streetと変わり、Holborn駅のある交差点の手前からはHigh Holbornとなって、さらに東に行ってChancery Lane駅のところからはHolbornとなるのだが、そのHolbornに交わる南北に走る通りの1本がHatton Gardenだ。マップは下記。



この通りは、ロンドンの宝飾品街で、ダイヤモンドの取引の中心地として知られている、とウィキペディアに書いてあるが、2015年にこの地名が大ニュースになったのも、まさにその宝飾品がらみのことだった。

2015年4月、イースター(キリスト教)と過ぎ越しの祭り(ユダヤ教)がカレンダー上で重なり、町が休暇で休止していたときに、この通りにある貸金庫が破られ、宝石・貴金属が盗まれたことが、連休明けに発覚した。被害総額は£200 million(2億ポンド)と想像もつかないほどで、ときどきとんでもない大泥棒(まさに「大泥棒」と呼ぶにふさわしいような)が出現する英国でも、この事件は空前絶後と言われたのだが、何より人々を唖然とさせたのは、コンクリートの分厚い壁にドリルで穴をあけるという窃盗団の大胆な手口……なんてことを書いてるとこのエントリがいつまでたっても書き終わらないので、そこらへんは報道記事やウィキペディアでご確認いただきたい。被害にあった貸金庫業者はお客がいなくなってしまってつぶれた。

ほぼ2年前のこの事件、容疑者として逮捕された後、起訴され、2016年3月に有罪判決を受けたのは経験豊富な泥棒たちで(ちなみに全員が白人である)、最年長は76歳だった。

……という事件があったのがHatton Gardenという場所なのだが、その地名が2017年1月にまた話題になっている。どういう理由かというと、事件から2年近くが経過した今になって「あら、あたくしの金(gold)がないわ」と気づいた人がいるというニュースがあって、みんなが一斉にお茶ふいたということだ。

私もお茶ふいてニヤニヤしながらTwitterの画面を見ていたのだが、be missingという英語の用例としてなかなか興味深いものが並んでいたので、以下、それを記録しておきたい。

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2017年01月06日

dlvr.itからTwitterへフィードする場合の画像の設定を変更する方法について。

当ブログは、エントリ投稿時に自動的にTwitterにフィードしているが、ほかにもう一度、数時間後にまたTwitterにフィードするようにしている。そうするために使っていたTwitterfeedというサービスが2016年10月末で終了してしまったので、11月からはdlvr.itを使っている

ただフィードするだけなので(アクセス解析的なことはやろうと思っていない)、このdlvr.itで基本的に何の不自由も感じていないのだが(ただし、dlvr.itのURLはTwitterでは元のURLに展開して表示してくれないので、正体不明のサイトかもしれないと思い、クリックしづらいと感じている人もいるのではないかとは考えている。考えたところでどうすることもできないが)、ひとつ、微妙な感じがしていることがあった。写真の表示である。

言葉で説明しても伝わらないので、私のTwitterのフィードのキャプチャ画像を貼り付ける。まず、こちらはブログ投降時に自動でフィードしているもの。写真はでしゃばっていない。

twtd01.png

そして下記のが、dlvr.itでフィードしたときのもの。写真がでかい。

twtd02.png


写真(画像)メインならこれでよいのかもしれないが、当ブログでは「写真メイン」のエントリは少ない(キャプチャで例示したものはたまたま写真メインのエントリだが)。当ブログのエントリに入れている写真や画像は、文章の参考のために(あるいはエビデンスとして)示すキャプチャ画像がほとんどだ。そういうのがでかでかと表示されていると、ちょっとおかしな感じがする。

また、YouTubeの映像クリップをエンベッドした場合はそのクリップの静止画像が当ブログのエントリを代表する画像であるかのように扱われることがあるのだが、本文とはほとんど関係のないクリップをエンベッドすることもあるわけで、そういう場合にそのYTクリップの画像が当ブログのエントリの内容を表すものであるかのようにフィードされると、別に困りはしないのだが、すわりがよろしくない。

というわけで、初期設定のまま使っていたdlvr.itの設定を見直して、Twitterへのフィードの際の写真の扱い方を変更してみた。

その方法について、下記に書いておく。

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2017年01月05日

文字化けしていたメールフォーム経由のメッセージは、ロシア発のスパムであると考えられる。

昨日、「仕事始めの4日、ウイルスが添付されたメールに注意」という注意喚起を見かけたが、今日5日の夕方になっても「コンピューターウイルスが猛威」という報道記事などは見かけないので、大きな被害が出るようなことは発生していないようだ。よかったよかった。

実は2日に、当ブログのサイドバーに置いてあるメールフォームから、これまでに見たことのないようなメールが送信されてきていた。「URL踏んだらお陀仏」という雰囲気がかもしだされているメールだ。それについて少しだけ書いてTwitterに投げたのだが、ウイルス、マルウェア、ランサムウェアやサイバー詐欺などいろいろと騒がしいようなので、その「メールフォームからの謎の投稿」についてここにエントリを立てておこうと思う。

mfm.pngまず、当ブログのメールフォームは、右記のようになっている(画像はクリックで原寸表示)。まだブログを使うようになる前、HTMLを手打ちしてサイトを作成していたころの2004年に使い始めた無料レンタルのメールフォームである(これを使うようになる前にも、これとは別のメールフォームを使っていたと思う)。

配色は当時のサイトの基本色で、画面の横幅が800ピクセルという、今から見れば狭い画面(当時のデフォ)を前提として作ってあり、今見ると色のバランスの問題で目がチカチカするかもしれない。気が向いたら直そうと思って数年経過している(すいません)。なお、投稿フォームに到達する前に長々と注意書きが続いているのは、そうする必要があったからである(HTMLでサイトを作っていたころは、「あなた、英国に詳しくて、英語ができるんですね」的な問い合わせがとても多かったので……「お勧めの観光スポットは」みたいなものから、「オーストラリアのワーキングホリデー制度のことを調べているのだが」、「英国のショップの個人輸入のやり方について」、「旅行保険の請求手続きについて教えてほしい」みたいなものまで)。

……と、そんなことは今回、どうでもよくて、見ていただきたいのは、このメールフォームは日本語話者が使うことを前提として作ってある、ということだ。


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2017年01月01日

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

大晦日に続き、元日にもその辺を歩いてみました。よく晴れていて風もなく暖かくて、児童遊園で駆け回る子供たちは上着もセーターも脱いでTシャツ一枚、中には半そでの子供もいたんですが、日差しが強烈で、防寒のためではなく日除けのために帽子をかぶってくればよかったと思うほど。

縁起物ということで松竹梅……と思ったのですが、「竹」が見当たらないので、梅、松、スズメで。梅は、確かロウバイの木で、花の準備が早いです。

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2016年12月31日

英国政府の機密文書、いわゆる「30年ルール」での機密指定解除により、今年公開されたのは……

年末恒例、今年も英国で「30年ルール」により、機密指定されている政府の文書がまとめて機密指定解除され、ナショナル・アーカイヴズ(国立公文書館)で公開されている。「30年ルール」というのは、「文書が作成された年から30年間は機密とする(30年経過したら機密指定を解除する)」という規定のことだが、その年限が「30年」から「20年」に短縮されることになり、ここ数年は変則的にごちゃごちゃ、ばたばたと文書が公開されている。今年2016年は、1989年から90年にかけての首相府・官邸の文書が公開された。

Prime Minister’s papers from 1989 and 1990 released
http://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/prime-ministers-papers-from-1989-and-1990-released/


1989年から90年なんて、マニアにはたまらないじゃありませんか、ねえ。Poll taxですよ。サッチャー辞任ですよ。東西ドイツの再統一ですよ。冷戦終結ですよ。

でも、読んでるヒマがない。「ヒマ」の問題ではなく、エネルギーの問題かもしれない。

公開された文書のテーマ別一覧は:
http://www.nationalarchives.gov.uk/about/news/prime-ministers-papers-from-1989-and-1990-released/prime-ministers-office-files-prem-1989-90/

直接文書そのものを見るのは大変なので、報道機関がまとめてくれているのを見るのが早い。私はガーディアンで見ている。



いろいろとマニア心をくすぐられる見出しが並んでいるが、現時点で私が見たのは下記の記事のみ。というか、うっかり北アイルランド関連の文書を見始めてしまったので……生々しいなあ、これ。

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2016年が終わる。

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例年のごとく、12月31日の日没時にその辺を歩いてみる。その辺といっても、頻繁に歩く道ではない。普段はまっすぐ行って右に曲がるところを、左に曲がってめぐったりしてみる。そうすると、「ここからは確か、大きな木が見えたはずだが……」などと思うこともしばしばある。さらに歩いてみると、ちょうど視界をさえぎるように家が建てられていたりもするのだが(それまでは駐車場だったところが宅地になったり、家が建っていたところが駐車場になったりすることが、ここらへんではよくある)、木が切られてしまっていることも少なくない。

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2016年12月29日

政治的なスタンスもブレなくはっきりさせてきたポップスターは、多くの人にとっての「あしながおじさん」だったことが、死後わかった。

クリスマスの時期は "season of goodwill" であり、英語圏では(というか私は個人的に英国の事情しか知らないようなものなので「英国では」と言うべきなのかもしれないが)新聞や雑誌などに「心あたたまる話」が「クリスマス・ストーリー」として掲載される。必ずしもクリスマスと関係する話でなくてもよいようで、「通りすがりの人の親切のおかげで命が救われた」とか、「カラスに優しくしたら、そのカラスが光る石を持ってきてくれた」といった、誰がどう読んでも心があたたまるような物語を、私もこれまでに何度か読んだことがある。Twitterではこの時期に現実に起こる「よい話」が大きな注目を集めることがあり、数年前にアイルランドで、誰かが落とした財布の持ち主を探すために、自分の時間を削って霙交じりの冷たい雨の降るダブリンの町を歩いて回っている若い女性のことがしきりにRTされていたと思う。そういえば昨年(2015年)は、このクリスマスの時期に、ガーディアンに掲載されたハーパー・リーの回想を読んだのだった。

だが今年は、そのような、この時期の風物詩たる「よい話」を読んでいない。気づかなかったのだ(コルム・トビーンによる文学論のような記事は読んだが)。今年は11月の米大統領選挙後は何もかもが無茶苦茶で、米国の新政権の人事の話だけでも報道機関のサイトは連日大騒ぎで、それに加えてシリアのアレッポ戦の最終局面で人道危機が発生していたり、南スーダンが本当に危険な状態になってきていたり、英国ではサッカー界で過去行なわれてきた未成年者に対する性犯罪(性的虐待)の実態が次々と明らかになったりと、ひどいニュース、深刻なニュースがたくさんあったので、単に私が見落としていたのかもしれない。それにそもそも、最近私はネットをあまり見ていない。どこを見てもひどい話ばかりであることに加え、どこを見ても陰謀論者ばかりでいろいろうんざりして(例えばアレッポのあの女の子を「プロパガンダ」呼ばわりすることに血道を上げてる人は、彼女のアカウントが仮にプロパガンダででっち上げられたものだったとして――そうだった場合、あの母子は、リビアの「レイプされた」女性のように、西洋諸国のどこかの保護下に入ることになるだろうが――、そのことがアレッポや他の都市でのアサド政権による自国民への無差別的暴力という根本的な問題に影響を及ぼすとでも思っているのだろうか。湾岸戦争のときに「プロパガンダ」があったのは事実だけど、だからといって誰かが「サダム・フセインの暴虐などというのは西側の宣伝に過ぎない」とか言い出したら、サハフ情報相が乗り移ったのかとツッコミ入れるよね)、ネットでものを読む時間を大幅に減らしていたのだ。

そんなわけで、今年はクリスマスのシーズンは「よい話」を読まずに過ぎてしまったのだが、クリスマスが明けてから、まさにクリスマスっぽい「人の善意」の話をたっぷり読んでいる。現実に起きたことに関連しての記事で。

その「現実に起きたこと」というのは、クリスマス・デイの朝、ひとりのスーパースターが自宅のベッドの中で冷たくなっていたこと。

そして「よい話」というのは、そのスーパースターがこれまで、困っている人、苦境にある人のために、どんなことをどのようにしてきたかということ。

日本語でも記事があるが、当然のことながら英語圏のほうが情報量が多いので、英語圏で見ておこうと思う。

ジョージ・マイケルという人がこういう人だったということを、私は今回、初めて知った。決して「派手な生活に慣れきったセレブ」ではなかったのだ。

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2016年12月28日

メモ(北アイルランド紛争時のshoot-to-killを実行した兵士訴追の件)

表題の件、BBC Newsの「今日の主なニュース」、2016年12月23日付けより。

Newspaper headlines: Uni 'anti-Semitism' and Berlin suspect
23 December 2016
http://www.bbc.com/news/blogs-the-papers-38411847

The Sun interviews a former Army paratrooper who says he has been betrayed by the government because he could be charged with murder in relation to the shooting of an IRA gunman in 1972.

The 67-year-old veteran complains he is being treated like a terrorist for doing his job.

The paper adds that concerns have been raised about the chief prosecutor who will decide whether to bring the case.

Barra McGrory has previously acted as a solicitor for Martin McGuinness and Gerry Adams.

http://www.bbc.com/news/blogs-the-papers-38411847


↓↓↓このThe Sunの一面(NSFW)↓↓↓

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2016年12月27日

英国で非合法化された極右過激派集団、「ナショナル・アクション」について

英国に、National Action(ナショナル・アクション)という極右過激派集団がある。単に「極右過激派」と呼ぶだけでは不十分なくらいに過激な集団だ。どのくらい過激かというと、ただ反ユダヤ主義・人種主義を表に掲げるだけでなく「私たちはナチでございます」と高々と宣言し、街に「ナチ・ゾーン」というステッカーを貼って回る(後述)くらいに、である。

彼らはTwitterアカウントを持っているのだが、そのbio欄(プロフィール欄)には、何も臆することなく、"nationalist & socialist" と書いてある。つまり、定義通りの「ナチ」を標榜している。(なお、national actionといえば「全国行動」のことでもあり、米国の公民権運動の流れを汲むNational Action Networkという団体があるのだが、英国の極右過激派集団National Actionは、それとは関係ない。1920年代のナチ党の「全国行動」的な部分に共鳴しての名称である。)

twttrna.png

※このキャプチャ画像内でNational Actionのアカウントをフォローしているアカウントとして示されるダニエル・サンドフォード氏はBBCの記者。ウォッチャーであり、共感者ではない。

この集団の概略は、ウィキペディアでも調べられるが、より詳しいことは、反差別の活動を行なっているHope Not Hateによる潜入レポートがあるので、そちらを読んでいただくのがよいだろう。「BNPはオワコン」みたいなノリが生々しいのだが、この組織の始まりのあたりとか、もうね、「BBCのコメディ」と言われたら信じるようなクオリティでね。

From HOPE not hate magazine March / April 2015
National Action: Young, Nazi and Dangerous
http://www.hopenothate.org.uk/get-hope/issue18/young-nazi-and-dangerous/
The origins of the small but increasingly significant group lay in the ruins of the British National Party and in discussion clubs outside the party that came together to discuss the future of the British far right.

A forerunner to NA was the English National Resistance (ENR), led by former BNP youth leader Kieren Trent, with the help of another former BNP organiser, Matthew Tait.

The ENR was to be short-lived after Trent was beaten to a pulp by BNP activists before rather desperately and stupidly trying to join the IRA on the steps of Conway Hall in London.

At the same time, some of the self-defined “intellectuals” on the British far right, many of whom had been marginalised for many years, began to gather in London pubs to pontificate on the future direction of the movement.

The focal point for these discussions was to be the New Right, led by former BNP officer Jonathan Bowden and Troy Southgate. It was Southgate who formed the New Right in 2005 after being influenced by The “Manifesto for a European Renaissance”, which had been written by Frenchmen Alain de Benoist and Charles Champetier in 1999. The move was part of his own trek through the far right that saw him paying visits to the National Front, the International Third Position, Brown Anarchism and National Bolshevism.


(これ、BNPヲチャには懐かしい話だと思います。)

Hope Not Hateのこの記事は、こういった辺りから書き始められており、少し分量があるが、ナショナル・アクションに限らず英国におけるヘイトスピーチ・ヘイトクライム全般に関心がある人は、読んでおいて損はないと思う。

また、調査報道を主要な領域とするBBCのヴィクトリア・ダービーシャーの番組で昨年組まれた特集「急進派の人々 Radicals」で、組織の「スポークスマン」にインタビューしているものがある。これはBBC Newsのサイトで英国外からの接続でも見られるように公開されているので、関心がある方には、時間を作って見ていただきたいと思う。

この「Radicals」という特集は、イスラム過激派と反イスラム過激派という軸で企画されている。実際に英国の社会で過激な発言を行なっている活動家たちに直接インタビューした映像で構成されており、内容が非常に濃い(別な言い方をすれば「聞くにたえない」)。その特集の「目玉」として広報されたのは、それら過激派そのものから少し距離を置いた「イスラム過激主義にはまった若者と、彼を踏みとどまらせようとするコミュニティ・リーダー」に関する取材で、これは英国政府が行なっている反過激化プログラム、「プリヴェント (Prevent)」の当事者が初めて顔と名前をさらしてインタビューに応じているということで注目された。ただし、ここで取材されている「過激主義にはまった若者」は英国人ではなくポーランドから西欧に出てきた青年で、Preventプログラムが主な対象とする「ホーム・グロウン」なイスラム過激派とは異なる文脈での「過激化(急進化)」の例だ。番組が主に紹介したかったのは、同プログラムに参加し、若者を踏みとどまらせようと活動しているコミュニティ・リーダーのほうだろう。私は昨年既に、そのPreventプログラムの活動内容を紹介するパートについて「NAVERまとめ」を利用して書いていて、その中でこの「極右過激派集団、ナショナル・アクション」のパートにも言及はしている



さて、2016年12月半ば、この極右過激派集団National Action (以下「NA」)が「テロ法 the Terrorism Act」における「テロ組織・集団(特定団体)」のリストに入った(プロスクライブされた)というニュースがあった。プロスクライブされるということは、要は「非合法化」を意味する(これにより、資産を凍結することや、構成員や支持者を違法行為に問うことなどが可能になる)。英国で、極右過激派集団が「テロ法」の特定団体入りするのは、なんと、初めてのことである。極右の政治的暴力(テロ)は、計画・準備段階でパクられているものも含めて、実は英国では多発しているというのに(人種主義による身体的暴力や建物などの損壊もあるし、活動家が自宅でボム作ってたり、武器を溜め込んでたりということもときおり報じられている。1999年SOHOパブ爆破事件のような事件もあったし、2016年6月にはついに国会議員が暗殺された)。

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エドワード・スノーデンの「暴露」についてのドキュメンタリー映画のオンライン配信が始まっている。



ドキュメンタリー映画『シティズンフォー (Citizen Four)』の各配信業者でのオンライン配信が、12月23日に始まっていた。日本ではギャガが配給しており、2017年1月6日にはDVDがリリースされるが、それに先立って2016年12月2日にはiTunesで、23日にはAmazon楽天Gyaoなど各配信業者でのオンデマンド配信が開始された。配信業者により条件はいろいろあるが、スマホやタブレット、PCで見るだけなら楽天の「標準画質」が安上がりだ(税込み432円)。ついでに言うと、楽天の配信では28日14:59までは、税込みで1,500円以上を一度に会計すると50%がポイントで還元されるというセールもやっている(424円の映画を3本と324円の映画を1本レンタルすると、798ポイントが返ってくる)。

この映画は、2013年にエドワード・スノーデンが米NSAのやってることについての内部告発(彼は「元CIA職員」ということが日本語圏では異様に強調されているが、この「暴露」に関してはCIA云々は直接は関係なく、NSAの業務請負業者の社員として知ったことを表に出したのであり、「内部告発」者である)をしようと考えたときに最初に接触した調査報道分野のドキュメンタリー作家でジャーナリストのローラ・ポイトラスによる記録映画である。ポイトラスがカメラを持ち、最初の報道記事を出したガーディアンの記者2人(うち1人のグレン・グリーンウォルドはその後、ガーディアンを離れているが、スノーデンが直接接触をしたジャーナリストである)が香港のホテルでスノーデンと対面して話を聞く場面から映像に収めている。

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2016年12月26日

【訃報】ジョージ・マイケル

bbcnews26dec2016.png

guardian26dec2016t.png


実はあまりちゃんと聞いたことがない。好きなタイプの音楽、積極的に聞く音楽、買って聞く音楽をやっている人ではなく、ラジオをつけてれば流れてくる音楽の人、街を歩いていると聞こえてくる音楽の人だった。Wham! のころからそうで、レコード/CDは1枚も持ってない。友達どうしで回ってくるカセットに入っていたという記憶もない。

逆にいえば、シングル曲に関しては、わざわざ聞かなくても耳に入ってくるほど、大物のポップスターだった。

彼の作品を大切に聞いてきたファンの方にとっては、このエントリは腹立たしいものになるかもしれない。「ろくに知りもしないくせに、書くな」と思われるかもしれない。それでも、見かけた言葉を書き付けておきたい。「引用」だけで構成すると「引用の要件を満たしていませんよ?」などと絡んでこられると思うので、ファンの方にはきっとうざったいだろうが地の文も書く。うざいと感じられる方は読まずにそっと閉じていただければと思う。あるいは、ここで記録しているツイートの多くはRTしているので、Twitterのログ(Twilog)を見ていただければと思う。

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タグ:訃報
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2016年12月19日

英保守党政権は、「英国の(英国らしい)価値観」を守るということを、公務員に誓わせたいようだ。

britishvalues.pngいわゆる観測気球だろう。

18日深夜(日本時間)、UKのTwitterで、#BritishValuesがTrendsに入っていた。Trendsの項目に添えられている説明にいわく、 "Government calls for public officials to take 'British Values' oath", つまり「政府は、公務員に『ブリティッシュ・ヴァリューズ(英国の価値観)』に対する誓いを立てさせる方針を検討」(←正確な翻訳にはしてないです)とかいう感じ。

"British Values" とか "Britishness" とかいったことが、BNPなどの界隈や、UUPだとかDUPだとかいった界隈や、軍隊系の界隈の外でおおっぴらに取り沙汰されたのは、私の知る限りでは、2003年のイラク戦争後のことだ。誰がどう見たって間違っている (wrong)、違法な (illegal) な戦争を、屁理屈をこねて無理やり正当化して推し進めたのは、ほんの6年前の総選挙で大勝利を収め、「若き改革者が率いる久々の労働党政権」として華々しくスタートしたトニー・ブレアと彼の労働党(ニュー・レイバー)だった。そのことが英国の人々の心に与えた傷は、とても深かった。英国内では「でもブレアは選挙に勝った」とか「でもブレアは経済を上向かせた」とかいった言い訳を塗り重ねることでごまかそうという取り組みが全力で行なわれてきたが、有権者の「ニュー・レイバー離れ」は深刻だった。ただしその深刻さを労働党自体も認めているかどうかは、おおいに疑問だが(2016年のEUレファレンダムの後、労働党のブレアライトたちがまっさきにやったことは、EU離脱派のあからさまな嘘を批判することではなく、自分たちの党のトップを叩き、党内クーデターを画策することだった)。

ともあれ、2003年のイラク戦争と、そのあとのあまりにひどいぐだぐだのなかで、ブレアの労働党とスピンドクターたちは、ナショナリズムにすがろうとした。その旗振り役となったのが、当時財務大臣だったゴードン・ブラウンだ。当時の報道が下記(2005年3月14日のNewsnight……3月14日は、3月20日のイラク戦争開戦記念日のほぼ1週間前だ)。「帝国」論が沸騰していたあのころに、歴史学を修めた(PhD持ってる)ブラウンが自国の帝国主義をどう扱おうとしていたかなど、今読んでもきっと興味深いだろう。というか、2007年にトニー・ブレアが首相として英国が奴隷貿易において果たした役割について謝罪し、2010年にブラウンが首相として1920年代から60年代にかけて行なわれていたコモンウェルス加盟国への児童移民(映画『オレンジと太陽』参照)について謝罪したという、2005年以降の流れを知っていると、当時以上に興味深く読めるだろう。

Brown seeks out 'British values'
Last Updated: Monday, 14 March 2005, 15:46 GMT
http://news.bbc.co.uk/2/hi/programmes/newsnight/4347369.stm
"I think the days of Britain having to apologise for our history are over. I think we should move forward. I think we should celebrate much of our past rather than apologise for it and we should talk, rightly so, about British values.

"If you look at whole span of British history it's time to emphasise that that is at the core of our history, that's at the core of our Britishness and it's such a potential influence on our future that I believe we should be talking about it more not less."


ブラウンはスコットランドの人で、(ブレアとは異なり)「スコットランド人らしさ」を消さずにやってきた政治家である。そのブラウンが "Britishness" をこういうふうに語りだしたのは、私には意外だった。当時、ブログにそれを少しメモしてある(←リンク先の記事の末尾参照。UKIPにも言及してる)。

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2016年12月18日

チャールストン教会銃撃事件、ディラン・ルーフの裁判

2015年6月17日(現地時間)、米ノースカロライナ州チャールストンの黒人教会で人々が聖書の勉強会を行なっていたところに銃を持った男がやってきて、9人を撃ち殺した。男は9人を殺害したあと、銃を持ったまま現場を離れていたが、翌日、警察に身柄を確保された。抵抗もせず、手錠をかけられて、大人しく連行されている容疑者の姿(と、容疑者を銃撃することもなく殴打することもなく連行していく警察の姿)は、全米および全世界で報道写真・映像という形で流れた。The Sunなどが書き立てる「テロリスト」とはかけ離れた外見の容疑者はこないだまでティーンエイジャーだったような年齢で(「何の変哲もない平凡な人間のように見え、モンスターというよりは不機嫌な少年といった雰囲気」というThe Economistの描写が的確だと思う)、「ネットde真実」を知って過激化し(「みんなネットであれこれ話をするばかりで、誰も行動に移さない。誰もやらないならぼくがやるしかない」と彼は書いている。行動に移す奴がいないのは、それが妄想や「思考実験」の類だからだ。頭を冷やせ)、自分が生まれたころに終了した南アフリカの人種隔離(アパルトヘイト)体制を正しいものとして評価し、「人種戦争」を始めなければならないと信じた白人優越主義者だった。FBIの事情聴取(ビデオが公開されている)で、彼は自分が9人を殺したことを認めた。後悔のかけらも見せずに。

The court has heard how, in a delinquent pattern that echoes the online radicalisation of would-be jihadists, his hateful white supremacism was fuelled by an internet search for “black on White crime”. He seems to have completed his own deranged manifesto, in which he described African-Americans as “stupid and violent”, on the afternoon of the atrocity. The jury watched the cold, even flippant confession he made the following day. “Well, I killed them, I guess,” he said.

http://www.economist.com/news/united-states/21711910-perpetrator-racist-massacre-faces-jury-trial-dylann-roof


チャールストンとはどういう町か、襲われた教会はどんな教会かといったことも含めた上で、当時の報道系ツイートを中心に記録を取ってある。
https://matome.naver.jp/odai/2143462909409227501

事件発生当時、どのような「否定論 denialism」が横行したかといったことは、別個、ブログに書き留めてある。それを書き留めておいてよかったと思う。それから1年半の歳月の間に、書き留めていたことすら忘れていたが。
http://nofrills.seesaa.net/article/420959174.html

教会襲撃事件のあとに起きた南部連合旗をめぐる「旗騒動」についても、襲撃の実行者であるディラン・ルーフの姉が「バカな弟のせいで私の結婚式が取りやめになってしまいました。仕切り直しての新たな門出のためにご協力を」ということでクラウド・ファンディングをやっていて「炎上」したことについても、少し書き留めてあった。書きとめていたことすら忘れていたが。
http://nofrills.seesaa.net/article/421700839.html

惨劇が引き起こされてからまだそんなに時間が経っていない2015年6月19日(まさに「まだ血も乾いていない」段階だ)、殺された人々の家族が「許し(常用外漢字を使えば『赦し』)」を与えたことは、日本語圏ではどうだか知らんが、英語圏では非常に大きく報じられた。
https://www.washingtonpost.com/news/post-nation/wp/2015/06/19/i-forgive-you-relatives-of-charleston-church-victims-address-dylann-roof/
One by one, those who chose to speak at a bond hearing did not turn to anger. Instead, while he remained impassive, they offered him forgiveness and said they were praying for his soul, even as they described the pain of their losses.

“I forgive you,” Nadine Collier, the daughter of 70-year-old Ethel Lance, said at the hearing, her voice breaking with emotion. “You took something very precious from me. I will never talk to her again. I will never, ever hold her again. But I forgive you. And have mercy on your soul.”


殺害された牧師さんの葬儀には、「アメリカの黒人で初めて大統領となった」バラク・オバマ大統領も参列し、非常にパワフルな言葉をささげ、Amazing Graceを歌い、黒人教会のあの調子で、殺された人々の名を高らかに唱えた。


そして、この事件での33件の罪状で起訴されていたディラン・ルーフに、「有罪」との評決が下された。被告は無罪を主張しておらず、陪審団はわずか2時間で、33件すべてについて「有罪」と判断した。1件につき4分程度という計算になる。

Dylann Roof found guilty on all counts in Charleston church massacre trial
By Dustin Waters and Mark Berman December 15
https://www.washingtonpost.com/news/post-nation/wp/2016/12/15/jurors-begin-deliberating-in-charleston-church-shooting-trial/

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2016年12月10日

ドナルド・トランプ支持者、今年もまた、『スター・ウォーズ』の新作をボイコット。そのためにすごいデマをばら撒いている。

昨年の今頃、映画『スター・ウォーズ』シリーズの新たな連作の第一弾、『フォースの覚醒』の公開が迫るころ、ネット上で「スター・ウォーズの7作目(新作)をボイコットしよう」というハッシュタグ運動が起きた。そのときのことは当時書き付けてある。書くときはたるかったが、今は、書いておいてよかったと心の底から思っている。

当該のハッシュタグを見たとき、私は「何じゃそりゃ?」と思ったし、だからこそそのハッシュタグの背景を調べてみようと思ったのだが、調べてみた結果は、「…… (・_・)」だった。Twitterでそのハッシュタグ運動をやってる人たちが主張していたのは、端的に言えば、「黒人が重要な役回りで出ているから」ということだった。そのハッシュタグのツイートの数々は、トランプ支持を声高に叫んでいるアカウントから発していた。中でも主要なアカウントは、私でも把握しているような「アメリカのネオナチ・白人優越主義者」のもので、「人種的多様性」を「文化的マルクス主義」と呼んだりするような活動家アカウント。言い出した本人たちは、自分たちの主張することが世間一般では「トンデモ」であることはおそらく十分に認識している。そして、その上であえてそれをやり、見事、「炎上商法」に成功した。その経緯は、Vox.comのジャーナリストの記事を軸として、去年書いたエントリに入れてあるので、それをご参照いただきたいが、少し抜粋しよう。

ギネヴィアさんの記事は続く。ハッシュタグが、少数の賛同者の間でのやり取りによってトレンドして、彼らの小さな輪の外に出ると、彼らのメッセージに反対する人たちの目にも留まり、「とんでもないことを言っている」というような批判的なツイートが増える。そうして言及数を増やしながら、ハッシュタグは批判の声だけでなく元々のメッセージをも拡散していく。……

「スター・ウォーズ新作ボイコット」のハッシュタグが拡散したことで、実際に、大元のアカウントは大喜びしていることをギネヴィアさんは指摘している。そうしながら、「こう書くことで、私もまた、彼らの望みどおりの情報拡散に寄与している」とも述べている。

http://nofrills.seesaa.net/article/428177297.html


2015年に「スター・ウォーズ新作ボイコット運動」をやったのは、いわゆるAlt-Rightの人たち(ざっくり言えば「トランプ支持者」)だった。

そして、2016年12月、スター・ウォーズは『フォースの覚醒』に続いて、スピン・オフの第1作(ややこしいな)である『ローグ・ワン Rogue One』が米国などで封切られる。(日本での公開は2017年になってから。前作『フォースの覚醒』は全世界同時公開だったが、今回はそうではない。)

Rogue One will premiere at the Pantages Theatre in Los Angeles on December 10, 2016. It is scheduled to be released in certain European countries on December 14, 2016 before its North American release on December 16.

https://en.wikipedia.org/wiki/Rogue_One


ドナルド・トランプの当選で波に乗ってるalt-Right的には、「あれが去年成功したんだから、今年も成功するだろう」と見込んだのだろう。「スター・ウォーズの新作の封切」は自分たちの主張を拡散してくれる社会的装置にすぎず、どんな主張を乗せるかは後から考えたのかもしれない、とすら思う。ちょうど、「買いたいものがあるから100均へ行こう」ではなく、「100均の前を通りがかったらつい入ってしまったので、何か買おう」となるように、「炎上商法が効果的にできるスター・ウォーズの新作があるから、何かやろう」ということではないか、とすら。だって、選挙運動はもう終わっている。彼ら・彼女らはもう、ドナルド・トランプの当選のために尽力しなくてもよいのだ。回線切ってクソして寝てればいいご身分だ。

だが、彼ら・彼女らは寝ていない。

swrott.pngというわけで、日本時間で12月9日(金)の夜、 #DumpStarWarsというハッシュタグが、UKでTrendsに入っていたのだ(英国では金曜日の昼間のことだ)。

『ローグ・ワン』は、『フォースの覚醒』以上に「人種的多様性」に富んだキャストを迎えている。メキシコ人もいれば、パキスタン系英国人もいる。Alt-Rightが「ボイコットせよ」と叫ぶための材料はごろごろしている。つまり、逆から見れば、映画製作陣は昨年の「ボイコット」騒動にビビって今回の作品を白人だけで進める物語にしたりはしなかったということになるが、まあ、この規模の映画で1年前の「ネットでの騒動」によってキャスティングや登場人物の設定を変えるということはないだろう。そのことが気に食わなかったのかもしれない。こういう連中に主導権を握らせてしまったことについて、「ガクブル」なんて言葉では表現しきれない気持ちで見ているのだが(Brexit後の英国がどうなっているかを見れば、それが大げさなことではないのはおわかりいただけるだろう)。

ともあれ、その#DumpStarWars(「スター・ウォーズなんかもう見るのをやめよう」)のハッシュタグだが、Twitterの画面で上から順繰りに見ているだけではよくわからない。何がしたいのか、何が言いたいのか。

もっとも、6月の英国でのEUレファレンダムから、米大統領選前の選挙運動が激しくなってきた時期に、あまりにもトランプ支持者がうるさいので(ありとあらゆる話題、それこそ関係のないサッカーのEuroの話題にまで乗り込んできて演説してた)、目立っていたアカウントはすべてミュートするかブロックするかしてしまっているので、私には話の流れが追えない(話の流れがわかるようなアカウントをミュートしてしまっている)だけかもしれない。ログアウトして改めてハッシュタグを見ればよいのかもしれないが、そこまでは……っていう。

ハッシュタグをクリックしたときに私が見た画面は、下記のようなものだった。(タブを開いたまま数時間放置していたので、新着の数がすごいことになっているが、そこは無視していただければと思う。)

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2016年12月04日

フィデル・カストロ(の遺灰)、最後の旅

フィデル・カストロから国民への最後のメッセージは、「死んだ後、個人崇拝はしてくれるな」というものだった。自分の名を冠したモニュメントは作るな、道路にも自分の名をつけるな、と。

11月25日(現地。日本では26日)にその死が公表され、翌日には遺言に従って遺骸は焼かれた。かねてより、「個人崇拝」に反対してきた人だった(チェ・ゲバラはハバナの大きな広場に面した大きな壁にどかーんと描かれているが)。そしてフィデル・カストロは小さな箱に収まって特別の車に乗せられ、首都ハバナから、島の反対側の端にある革命発祥の地、サンティアゴ・デ・クーバへと運ばれ、12月4日に同地で国葬が執り行われる。運ばれていく沿道には人々が並び、「コマンダンテ」を見送った。

From 29 November to 3 December the casket carrying his ashes traveled along a 900 kilometre route to Santiago de Cuba, tracing in reverse the route of the "Freedom Caravan" of January 1959 in which Castro and his rebels took power.

https://en.wikipedia.org/wiki/Death_and_state_funeral_of_Fidel_Castro


現在ブラジルを拠点としているガーディアンのジョナサン・ワッツ記者(以下、日本時代の著書『ほんまのロンドン』での呼称にちなみ、「ジョンさん」)が、ハバナからサンティアゴへの旅程を同時にたどって詳細な記事を書いている(後述)。この記事には入っていないが、ジョンさんのSNSで沿道の様子がわかりやすく紹介されている。

Farewell Fidel. Cubans watch the passage of the ashes of the man who dominated their lives.

A video posted by Jonathan Watts (@watts.jonathan) on




最初の方で、画面右で市民が振っている2本の旗がある。1本はキューバ国旗、もう1本の赤と黒のは、私は調べなければわからなかったのだが、バティスタ政権を倒した「7月26日運動」の旗だ。画面をよく見ると、電柱か街灯の柱かはわからないが道路脇に立っている柱にも、画面中央奥の建物の脇にも、この赤と黒の旗が翻っている。沿道に立っている市民は、半分くらいは白と黒という地味な服装だが(学校の制服かもしれない)、中には誰がどう見ても「ド派手な普段着」の人もいる。一方の手で国旗を掲げ、もう一方の手を胸に当てて居住まいを正している人もいるし、拍手をしている人もいるが、多くはスマホで撮影をしている(一眼レフのカメラで動画撮影をしている人もいるが)。手を上げて、さようならと呼びかけている様子の女性は、フィデル・カストロよりは年下だろうが、それでもかなり高齢のようだ。

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2016年12月03日

「誰か、あの議員をジョー・コックスってよ」とツイートした人物は、どうやら本物のネオナチだ。

物事を単純にすることが大好きなメディアの世界で、米大統領選以後は「Facebookイコール偽ニュース (fake news)」という印象付けが盛んに行なわれるようになったが、それ以前からずっと続いているのが「Twitterイコール脅迫や暴言 (abuse)」という単純な印象付けだ。

Twitterが脅迫や暴言の場となってきたことは事実だが、脅迫や暴言だけの場であったわけではなく、普通にポジティヴで生産的な会話・対話がなされた回数の方が、脅迫・暴言の回数よりきっと多いだろう。だが、うちらの生きている世界は、「実際にどうであるか」よりも「どのようなイメージか」のほうが、多くの場合、重要だ。「広告」のために。「投資家」たちのために。そして「イメージ」を引き起こしたり定着させたりするため、情報が盛られたり歪められたりするのはごくごく当たり前のことで、そこではもはや「実際にどうであるか」など、ほとんど関心を向けられることもない。「ろくな話を聞かないなあ」、「粗暴な人ばかりが集まっているイメージがある」、etc etcで話は終了だ。かつては「独裁・専横国家での民主化推進のツール」のイメージだったのにね。

というわけで、Twitterについて「暴言や脅迫の場」というのは、多くの場合はただの「イメージ」に過ぎないのだが、それでも、実際にものすごい暴言や脅迫が行なわれることはある。私は、個人的な(&公開されている)やり取りの末に公然と脅されるという経験をしているが、いきなり知らない人から「○ね」と言われるような事例も多く報告されているし、直接 @ で名指しにされず、当人がいわゆる「エゴサ」(エゴサーチ)をして脅迫がなされていることを発見した、という事例もある(この場合、「ひとりごと」かもしれないが、そうであるかどうかを客観的に証明し、また判断することはほとんど無理だ。「話者の意味」はテクストには直接的には出てこない)。

(ただし、こういうことがあるのはTwitterに限ったことではない。投稿のしやすさなどは作用しているかもしれないが、「Twitterだからこそ、脅迫・暴言という問題が起きている」、「Twitterでなければそういう問題は起きない」のではない。)

んで、今日また、Twitterでのそういう「脅迫・暴言」の事例が報告されていた。これが、私の見た中でもとびきりひどい。

Police investigate tweet calling for someone to 'Jo Cox' MP Anna Soubry
Haroon Siddique, Friday 2 December 2016 16.39 GMT
https://www.theguardian.com/politics/2016/dec/02/police-investigate-tweet-jo-cox-mp-anna-soubry

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2016年11月30日

痛ましい事故でファースト・チームがほぼ全滅しようとも、それは「終わり」ではない。 #ForcaChape

clb-tt01.pngあまりにも痛ましいし、悲しすぎる。あまりにも突然だ。あまりにも被害が大きい。そしてあまりにも衝撃が大きい。

Twitter Trends (UK) に「コロンビア」が入っている(右キャプチャ参照。日本時間で、2016年11月30日午前0時50分ごろ取得)。普段、英語圏で「コロンビア」という国名が大きなニュースになるのは、最近では政府とFARCの和平交渉・和平合意のトピック、もう少し広く見ると麻薬・ギャング関連と決まっているようなものだが、今、ColombiaがTrendsに入っているのはまったく別のニュースに関してである。

コロンビアで飛行機が墜落したのだ。チャーター便で、乗っていたのはブラジルのサッカーチーム、シャペコエンセ(現地語では「シャペコエンシ」のほうが近いそうだ)。欧州で言えばUEFAヨーロッパリーグ(旧UEFAカップ)に相当する南米のクラブチームによる国際大会「コパ・スダメリカーナ」の決勝戦のため、相手チームのホームに乗り込もうとしていたところだった。プレイヤー、監督、コーチやスタッフ、そして帯同のジャーナリストたちと搭乗員81人のうち、生き残ったのはプレイヤー3人、搭乗員2人とジャーナリスト1人の6人だけだ。下記はコロンビアの航空当局の声明の英訳(ガーディアン掲載)。

Colombia’s civil aviation authority has confirmed the names of six people who survived the crash - not five as previously reported.

The surviving players are named as defenders Alan Luciano Rushel and Helio Hermito Zampier, and the goalkeeper Jakson Ragnar Follman. It does not name the team’s other goalkeeper Danilo, who is believed to have survived the initial impact but died of his injuries.

The other survivors are named as crew members Ximena Suárez and Erwin Tumiri, and journalist Rafael Valmorbida.

https://www.theguardian.com/world/live/2016/nov/29/brazilian-team-chapecoense-onboard-plane-that-crashed-over-colombia-latest?page=with:block-583d8cfbe4b049350cc94291#block-583d8cfbe4b049350cc94291


なお、コロンビア当局のこの声明で「生存した状態で救出されたが、後に負傷のため死亡」とされているDanilo選手(GK)については、コロンビア赤十字が重ねて情報を出している(初期段階で情報の混乱があったようだ)。亡くなったDanilo選手がチームの正ゴールキーパー、救出されたJakson Ragnar Follman選手は控えのGKで、Alan Luciano Rushel選手とHelio Hermito Zampier選手はディフェンダー。こう書きながらも、あまりに痛ましいことで、言葉に詰まって、しばらくぼーっとなってしまう。

シャペコエンセは、サッカーの盛んなブラジルで、「地方の弱小チーム」だった。それが、2014年に1部リーグに昇格してわずか2年でコパ・スダメリカーナ(南アメリカ杯)の決勝まで到達した。日本語でツイートしているブラジル人記者のTiago Bontempoさんが、その経緯を詳しく書いてくれている。ほんの数年のうちに4部から1部まで来て、南米大陸の大会でトップになろうとしていた……プレイヤーもスタッフも、彼らの家族や友人たちも、どれほど力を入れて日々を過ごしてきたことか。どれほど真剣に取り組んできたことか。

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【2003年に翻訳した文章】The Nuclear Love Affair 核との火遊び
2003年8月14日、John Pilger|ジョン・ピルジャー

私が初めて広島を訪れたのは,原爆投下の22年後のことだった。街はすっかり再建され,ガラス張りの建築物や環状道路が作られていたが,爪痕を見つけることは難しくはなかった。爆弾が炸裂した地点から1マイルも離れていない河原では,泥の中に掘っ立て小屋が建てられ,生気のない人の影がごみの山をあさっていた。現在,こんな日本の姿を想像できる人はほとんどいないだろう。

彼らは生き残った人々だった。ほとんどが病気で貧しく職もなく,社会から追放されていた。「原子病」の恐怖はとても大きかったので,人々は名前を変え,多くは住居を変えた。病人たちは混雑した国立病院で治療を受けた。米国人が作って経営する近代的な原爆病院が松の木に囲まれ市街地を見下ろす場所にあったが,そこではわずかな患者を「研究」目的で受け入れるだけだった。

……全文を読む